授業改善の方策を探究 道社連が研究大会釧路大会開く(関係団体 2017-11-22付)
全道各地から約330人が参加した
【釧路発】道社会科教育連盟(新保元康委員長)は十七日、釧路市立湖畔小学校などで第七十二回道社会科教育研究大会釧路大会を開いた。全道各地から約三百三十人が参加。公開授業や講演などを通して、社会科の授業改善の方策について考え合った。
釧路市での開催は九年ぶり七回目。研究主題は「自ら参画し、たくましく生き抜く北国の子の育成~未来を切り開く資質・能力を育む社会科学習」。①地域に誇りをもつ教材開発②社会的事象の意味を明らかにする問題解決③学びを支える知識・技能の定着―を柱に研究を進めてきた。
当日は、湖畔小と釧路市立春採中学校で七授業を公開したあと、湖畔小で開会式。あいさつに立った新保委員長は今後の社会科教育の発展には、女性や若い教員の力が重要となることを指摘。「道民意識を大切に、みんなとともにつぎの北海道の社会科教育を創造していこう」と呼びかけた。
釧路大会運営委員を務めた湖畔小の塩住啓介校長は「社会全体が大きく変わり、予測困難な時代が到来しようとする中、持続可能な社会の構築のため、新たな価値を見いだす学校教育が期待されている」とした上で「子どもたちには豊かな人間性としなやかな知性を備え、社会に主体的にかかわり、自ら社会の一員として参画しようとする資質・能力が求められる」とし、社会科教育が指導の中核を担っていることを示唆。大会で社会科教育の魅力を語り合い、それぞれの授業力を高めるよう求めた。
このあと、釧路教育局の鈴木淳局長、釧路市教委の岡部義孝教育長が祝辞。鈴木局長は、社会とのかかわりを意識した学習活動を通して、グローバル化する国際社会で主体的に生きる平和で民主的な国家・社会の形成者として必要な資質・能力を育む社会科教育の授業改善の必要性を強調。地域の人材等を活用した具体的な体験を伴う学習、調べたことをもとに思考・判断したり、表現したりする授業への改善を呼びかけた。
引き続き、日野澤佳史研究部長が研究概要を説明したほか、国士舘大学体育学部こどもスポーツ教育学科の北俊夫教授が「新学習指導要領と社会科授業の課題」と題して講演。新学習指導要領を踏まえた社会科授業の改善のポイントとして、社会に開かれた教育課程、「資質・能力」の育成と授業課題、「見方・考え方」を働かせた授業づくり、主体的・対話的で深い学び、カリキュラム・マネジメントなどを柱に解説した。
(関係団体 2017-11-22付)
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