第４次読書活動推進計画素案―道教委　新たな目標指標を追加　学校図書館の図書標準達成など

（道・道教委 2017-11-29付）

　道教委は、道子どもの読書活動推進計画（第四次計画）素案を取りまとめた。計画期間は三十年度から三十四年度までの五年間。活動推進のための方策として「家庭・地域・学校等を通じた社会全体での子どもの読書活動の推進」など二つの基本目標と五つの推進方策を示し、家庭・地域・学校等の役割を明確にした。目標指数として新たに「学校図書館図書標準達成の学校」「学校司書を配置している学校」などを追加した。今後、パブリックコメント、議会議論などを経て、来年三月に決定する予定。

　二十七日の道教委文教委員会で報告したもの。

　二十六年に学校図書館法が一部改正され、学校司書の配置が努力義務化された。二十九年からは国の新しい学校図書館整備等五ヵ年計画がスタート。図書整備、新聞配備についての地方財政措置が拡充され、学校司書の配置が新たに計画に盛り込まれることとなった。

　道子どもの読書活動推進計画（第四次計画）は、これら国の動向を踏まえた「道教育長期総合計画」の個別計画として、家庭・地域・学校等が関係機関や団体などとの緊密な連携と相互の協力によって、社会全体で北海道の子どもの読書活動推進に取り組む方向性を示した。

　計画期間は三十年度から三十四年度までの五年間。基本理念を「北海道のすべての子どもがあらゆる機会とあらゆる場所において自主的に読書活動ができるよう、家庭・地域・学校等の連携を進め、積極的にその環境整備を図る」と定めた。対象を乳幼児期、小学生期、中学生期、高校生期とし、それぞれの発達段階を踏まえて施策を推進する。

　子どもの読書活動推進のための方策として、二つの基本目標と五つの推進方策を示し、家庭、地域、学校等のそれぞれの役割を明確にした。

　基本目標①「家庭・地域・学校等を通じた社会全体での子どもの読書活動の推進」では、推進方策として、家庭、地域、学校等それぞれの読書活動の推進を挙げた。

　学校等の具体的な取組では、読み聞かせやブックスタート、ビブリオバトルなどの手法を活用した読書活動などの推進、保護者やボランティア、公立図書館などとの連携による読書活動、学校図書館を活用した各教科等における児童生徒の主体的・意欲的な学習活動などを掲げた。

　基本目標②「子どもの読書活動を推進するための読書環境の整備」では、地域における取組として、子ども読書活動推進計画策定などの環境整備を掲げた。

　学校図書館等整備の方向性については「読書センター」「学習センター」「情報センター」に加えて、児童生徒の「心の居場所」としての機能を発揮できるよう環境を整備することや、学校図書館に携わる教職員の配置および資質向上が求められるとした上で「校長のリーダーシップのもと、学校全体で組織的・計画的に学校図書館の運営に当たることが望まれる」とした。

　このほか、目標指数として新たに「学校図書館図書標準達成の学校」「学校司書を配置している学校」「学校図書館において様々な人材と連携している学校」などを追加した。

　今後、パブリックコメントを実施したのち、道議会での議論などを踏まえて来年三月に決定する予定。

(道・道教委 2017-11-29付)