道教委が実践研究検討会議開く 授業改善のポイント確認 体力向上ボトムアップ事業(道・道教委 2017-12-19付)
教員など約60人が出席した
道教委は十四日、札幌市内の道第二水産ビルで「子どもの体力向上ボトムアップ事業」二十九年度第二回実践研究検討会議を開いた。学識経験者や教員など約六十人が参加。講話やプログラム部会、授業改善部会の協議を通して、児童生徒の体力向上策について意見交換した。
会議は、協議を通して、体力向上の取組の改善・充実や教員の指導力向上を図り、児童生徒の体力向上を推進することが目的。
冒頭、あいさつに立った宮岡孝博健康・体育課長は「“児童生徒が主体的に運動やスポーツに親しむ要素は何か”“主体的・協働的な授業実践に向けて、道内の教員に実践してもらいたい授業改善のポイントは何か”について積極的に意見を出してほしい」と要請。それらの内容をもとに「児童生徒向けリーフレットや教員向け指導資料を作成し、道内の小・中学生および学校に配布していく」と事業の目的を語った。
引き続き、藤女子大学の中島寿宏准教授が「児童生徒の体力向上に向けた取組の一考察」と題して講話を行った。
中島准教授は、様々な校種の学校の体育授業を題材に「教師の声かけによって子どもたちは変わる」とし、「一方的な指示ではなく、問いかける。考えさせることが重要」とし、データを示しながら「目標の設定や課題の明確化、仲間とのかかわり」の大切さを指摘。「教師のかかわり方次第でクラスは変わっていく。そのためにも子どもたちが自分で考えていくことが重要」と述べ、考える時間を保障する必要性を強調した。
また「体育は専門外で苦手」と言う教員が多いと指摘。「教員もチャレンジし、成功体験を積み重ねてほしい。その姿勢が子どもたちがやってみたいと思える素地になる」と教師自ら実践していくことを奨励した。
運動と学力の関係にも言及し「有酸素運動は脳の血流が上がり、認知能力も向上する」「体力向上は実は学力向上でもある」とし、様々なデータをもとに運動習慣の大切さを説いた。
その後、部会別に分かれて協議を進め、プログラム部会では、「児童生徒向けリーフレットの作成について」「実践研究の交流」「リーフレットについて」の協議を実施。授業改善部会では、「教員向け指導資料の作成について」「実践研究の交流」「指導資料について」の協議を行い、リーフレットや指導資料配布に向けた作業を進めた。
(道・道教委 2017-12-19付)
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