早寝早起き朝ごはんフォーラム 生活改善のポイント学ぶ 講演、事例発表、意見交換など―道教委(道・道教委 2017-12-20付)
お茶の水大の榊原名誉教授が生活習慣の重要性を伝えた
道教委は十六日、札幌市内の道立総合体育センターきたえーるで早寝早起き朝ごはんフォーラムを開いた。お茶の水大学の榊原洋一名誉教授が「乳幼児期からの生活習慣の重要性」をテーマに講演したほか、事例発表、意見交換を実施。参加した保護者、教育関係者、一般参加者ら約二百人は、規則正しい食事や睡眠、メディアとのかかわり方について考えを深めた。
各地域における「早寝早起き朝ごはん」国民運動など、子どもの望ましい生活習慣定着のための取組による成果をもとに、子どもたちの基本的な生活習慣の維持・向上、定着の重要性を伝え、地域一丸となった取組の一層の促進を図るもの。
この日、保護者、道教委、学校関係者、企業・団体職員、一般参加者ら約二百人が参加。司会進行は、道子どもの生活習慣づくり実行委員会の佐藤彰会長が務めた。
大川祐規夫生涯学習推進局長があいさつ。どさんこアウトメディアプロジェクトの取組の効果が道内の各地に浸透する一方、朝食の習慣の乱れやテレビやゲームに費やす時間の長さなど、本道の子どもの課題を提示。同フォーラムの実施によって「学校・家庭・地域・行政が連携し、課題解決に向けた様々な取組につながれば」と期待した。
続いて、お茶の水大学の榊原名誉教授が基調講演。神経系の発達が最も著しい乳児期において摂取する食事、栄養の重要性を強調し、親子間の愛着形成など食事の様々な効用を挙げる一方、無理な偏食の矯正が子どもの食事嫌いにつながるなどの注意点を伝えた。
また、朝の太陽光が体内時計を調整するメラトニンの分泌を促し、快眠をもたらすこと、就寝前のテレビやスマートフォンの光が網膜を刺激し、不眠につながることを説明。自律神経の発達を妨げ、学習面でも悪影響を及ぼすとした。
テレビの視聴に関しては「必ずしも子どもに悪い影響を及ぼすわけではない」と主張。幼児向け番組などコンテンツ次第で言語能力の発達にもつながるとし「重要なのは、大人との双方向の対話とテレビの見方や環境」と伝えた。
このあと、日高町教委の職員、霧多布高校生徒会の生徒、「子どもとメディア北海道」の眞如智子氏が、それぞれ望ましい生活習慣定着のための事例を発表。参加者同士で質問、交流を行い、考えを深めた。
◆サブ会場で工作体験など
サブ会場では、缶バッジ、羊毛クラフト、空き容器を使ったマラカスなど様々な工作体験教室、また、絵本の読み聞かせなどの体験コーナーを開設した。また、望ましい生活習慣定着に向けた教育局、市町村教委、学校などの取組を紹介する掲示物を展示。このほか「ネットの利用を含めた規則正しい生活習慣の重要性」をテーマに、道子どもの生活習慣づくり実行委員会が制作した動画を上映した。
(道・道教委 2017-12-20付)
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