次期指導要領の趣旨理解 高校教育課程研究協議会・道北会場―道教委(道・道教委 2017-12-21付)
教頭、教務主任を務める教員など約140人が参加
【旭川発】道教委は十三日から二日間、旭川トーヨーホテルで道高校教育課程研究協議会(道北会場)を開いた。上川、留萌、宗谷、オホーツク、十勝、釧路、根室管内から公・私立高校の教頭および教務主任を務める教諭など約百四十人が参加。各学校における教育課程の編成に伴う諸課題についての説明や講演、分科会などを通し、次期学習指導要領やカリキュラム・マネジメントへの理解を深めた。
開会式の冒頭、上川教育局の佐藤潤一教育支援課長があいさつ。「特色ある教育課程の編成・実施や学習指導の改善・充実に資するものとなるよう活発な協議をしていただきたい」と述べるとともに、協議会の内容を自校に還元するよう求めた。
続く全体会では、道教委高校教育課の渡辺淳一主査と石狩教育局高校教育指導班の鈴木究主査が学習指導要領に関し、これからの時代に求められる資質・能力の育成など総則に関することについて説明。また、道立教育研究所研究・相談部の福本正規主査が総合的な学習の時間、道教委高校教育課の小西晃主査が特別活動、同課の古御堂徹主査が特別支援教育について、それぞれの項目の充実や推進に関し解説した。
さらに、文部科学省初等中等教育局教育課程課企画室の畑島晃貴企画係長が「新しい学習指導要領の考え方~中央教育審議会における議論から改訂そして実施へ」と題して講演。
国の動向を踏まえ、高校教育においては、選挙権年齢が十八歳以上に引き下げられたことや、大学入学者選抜、資格の在り方などを取り上げて紹介。教育改革のポイントとして、「各学校が社会で生きていくために必要となる力を共有して身に付ける〝共通性の確保〟の観点と、一人ひとりの生徒の進路に応じた多様な可能性を伸ばす〝多様性への対応〟の観点を軸として育成を目指す資質・能力を明確にし、それらを教育課程を通じて育んでいくことが重要になってくる」などと話した。
また、ポイントを踏まえた教育課程編成に関する学び直しや、学習評価などの改善・充実について解説したほか、新設や変更する科目、標準単位数などについて説明。このほか、高大接続改革の進捗状況や大学入学者選抜などについて情報提供。
畑島係長は「子どもたちにどのような〝力〟を身に付けさせたいのかを明確にして、その子どもたちのために〝何ができるのか〟考えて取り組んでほしい」と呼びかけた。
このあと、札幌北高校の福士公一朗教諭が「主体的・対話的で深い学び”の実現にかかる取組」、大樹高校の浅見聡教諭が「特別支援教育にかかる取組」についてそれぞれ提言発表した。
二日目は、旭川グランドホテルで分科会を行った。午前は、分科会Ⅰ、Ⅱのテーマ「カリキュラム・マネジメント」のもと、グループ協議を進めながら、各学校のグランドデザインとポスターの作成に取り組んだ。また、作成したポスターについて、ワールドカフェ方式で意見交換した。
午後は、分科会Ⅲ「〝主体的・対話的で深い学び〟の実現」をテーマとし、午前中に作成したグランドデザインに向けて、どのように授業改善を図るかなどについてグループ協議し、交流を深めた。
(道・道教委 2017-12-21付)
その他の記事( 道・道教委)
なお一層の研鑚を決意 道教委が教育功績者表彰式
道教委は二十一日、ホテルライフォート札幌で二十九年度道教育功績者表彰式を執り行った。柴田達夫教育長が「本道の教育が幾多の試練を乗り越え、道民の信頼を得ながら今日まで発展できたのも、皆さんの...(2017-12-25) 全て読む
教育の情報化推進指針決定―道教委 ICTで「分かる授業」 遠隔システム活用し質向上
道教委は二十日、「北海道における教育の情報化推進指針」を決定した。教育の情報化の目指す姿として、①子どもたちが適切な情報活用能力を身に付ける②ICTを活用した「分かる授業づくり」を実施する...(2017-12-22) 全て読む
【PickUp2017】道教委 幼小接続へ大きな一歩に 道教委が幼児教育推進体制構築
◆求められる幼小接続 国はことし三月、幼稚園教育要領等を改訂した。従来の「健康」「人間関係」などの五領域を踏まえ、五歳児終了までに育ってほしい姿をより具体化するため、「健康な心と体」「自...(2017-12-22) 全て読む
道教委主催 道東ブロック 釧路湖陵高でSCRUM研究大会 学習・指導方法の改善へ ALの視点から研究協議展開
【釧路発】道教委主催の「教科等の本質的な学びを踏まえたアクティブ・ラーニング(AL)の視点からの学習・指導方法の改善のための実践研究(SCRUM)」道東ブロック研究大会が十六日、拠点校であ...(2017-12-22) 全て読む
道150年事業実行委が総会 教育、文化を一層充実 事業計画原案・補正予算を承認
道百五十年事業実行委員会(会長・高橋はるみ知事)は十九日、京王プラザホテル札幌で第二回総会を開いた。道百五十年事業計画原案および補正予算を承認。道教委の柴田達夫教育長は、北海道百五十年事業...(2017-12-21) 全て読む
ミニ道研受講者アンケート 遠隔研修受講者の9割以上が評価 移動時間縮減などで効果
道立教育研究所は、遠隔システムによる「管内研修センター等連携研修講座(ミニ道研)」受講者のアンケート結果をまとめた。「ビデオ会議システムを活用した遠隔研修であっても、研修内容は十分に伝わる...(2017-12-21) 全て読む
早寝早起き朝ごはんフォーラム 生活改善のポイント学ぶ 講演、事例発表、意見交換など―道教委
道教委は十六日、札幌市内の道立総合体育センターきたえーるで早寝早起き朝ごはんフォーラムを開いた。お茶の水大学の榊原洋一名誉教授が「乳幼児期からの生活習慣の重要性」をテーマに講演したほか、事...(2017-12-20) 全て読む
性犯罪被害防止へ活用を 啓発漫画の寄贈受ける―道教委
道教委は十五日、人身取引被害者サポートセンター「ライトハウス」から、子どもの性犯罪被害の事例、対応策を伝える啓発漫画『BLUE HEART』の寄贈を受けた。村上明寛学校教育監は「書籍を活用...(2017-12-19) 全て読む
空知局が高校就職促進マッチング 建設業の魅力にふれる 南空知地区5校参加し現場見学
【岩見沢発】空知教育局は四日、高校就職促進マッチング事業を実施した。南空知地区の五校の高校生と教員が参加し、製造業などを訪れたほか、午後からは建設会社・㈱田端本堂カンパニー(田端千裕社長)...(2017-12-19) 全て読む
道教委が実践研究検討会議開く 授業改善のポイント確認 体力向上ボトムアップ事業
道教委は十四日、札幌市内の道第二水産ビルで「子どもの体力向上ボトムアップ事業」二十九年度第二回実践研究検討会議を開いた。学識経験者や教員など約六十人が参加。講話やプログラム部会、授業改善部...(2017-12-19) 全て読む