教育の情報化推進指針決定―道教委 ICTで「分かる授業」 遠隔システム活用し質向上(道・道教委 2017-12-22付)
道教委は二十日、「北海道における教育の情報化推進指針」を決定した。教育の情報化の目指す姿として、①子どもたちが適切な情報活用能力を身に付ける②ICTを活用した「分かる授業づくり」を実施する③遠隔授業、遠隔研修によって、全道の教育の質の向上を図る④校務の情報化によって、業務の効率化と学校運営の改善を図る―の四点を提示。その実現のための基盤づくりとして「インターネットを利用できる通信環境と機器の整備」「ICTを活用した授業および遠隔授業の実施のためのノウハウの確立と共有」「教員のICT活用指導力の向上を図る研修の充実」を掲げた。
予測困難な時代を生き抜く子どもたちにとって欠かせない情報活用能力を育成するためには、ICTを適切に活用した学習活動の充実が必要となる。道教委は、これらの状況を踏まえ、学校教育における教育の情報化にかかわる課題を解決し、これからの時代に求められる情報活用能力の育成が確実に図られるよう、指針を新たに策定することにした。
二十八年から検討を始め、骨子・素案の提示、パブリックコメントを経て、二十日に開かれた第二十回教育委員会会議で決定した。
指針では、北海道における教育の情報化の目指す姿として、四点を示した。
第一は、学習活動を行う上で必要な情報機器の操作をはじめ、膨大な情報の中から主体的に収集・選択・活用する力、プログラミング的思考など、子どもたちが適切な情報活用能力を身に付けること。
第二は、タブレット端末や実物投影機、デジタル教科書・教材など、ICTを活用した「分かる授業づくり」を実施すること。ICTの活用によって「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて学びの質を高めることや、少人数指導で個別学習を充実することなども想定している。
第三は、遠隔授業、遠隔研修によって、全道の教育の質の向上を図ること。ICTを活用し、離島や小規模の高校における遠隔授業、勤務校・近隣校で受講できる質の高い遠隔研修などに取り組む。
第四は、校務の情報化によって、業務の効率化と学校運営の改善を図ること。ICTを活用することで、学校の業務や服務管理上の事務管理の標準化、情報の共有によって、業務の効率化や負担軽減を図るほか、学校から積極的に情報発信。併せて、情報セキュリティー対策を徹底する。
これらの目指す姿を実現するための基盤づくりとして「インターネットを利用できる通信環境と機器の整備」「ICTを活用した授業および遠隔授業の実施のためのノウハウの確立と共有」「教員のICT活用指導力の向上を図る研修の充実」を掲げた。
指針には、具体的なICTの活用例なども提示した。
道教委では、指針をホームページ上で公開するほか、教育局を通じて市町村などに周知。各種会議などの機会も活用し、関係者の理解促進に努める。
(道・道教委 2017-12-22付)
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