トマトでアジアＧＡＰ認証取得　美幌高が快挙、今後のモデルに　ほかの品目でも取得目指す

（学校 2018-01-16付）

　【網走発】美幌高校（田村弘樹校長）は、国際的な農業生産工程管理である「アジアＧＡＰ」（ＡＳＩＡＧＡＰ　Ｖｅｒ２）の認証を取得した。高校が取得するのは全国初という。指導を担当した石田康之教諭は「今後の農業高校での取得におけるモデルになれば」と話している。

　ＧＡＰ（Ｇооｄ　Ａｇｒｉｃｕｌｔｕｒａｌ　Ｐｒａｃｔｉｃｅ）とは、農業において、食品安全、環境保全、労働安全などの持続可能性を確保するための生産工程管理の取組のこと。日本ＧＡＰ協会が運用するアジアＧＡＰは、二十九年八月に「ＪＧＡＰ　Ａｄｖａｎｃｅ」から改定して生まれた日本発の国際水準ＧＡＰ。同校は、健全な食の在り方を学ばせると同時に、今後、高校で取得する場合のモデルとして提示することを目指し、認証取得に向けて取り組むこととした。

　今回、トマト一品目での取得を目指し、五月から取組を開始。農業科一・二年生の希望者による「ＧＡＰプロジェクトチーム」を結成し、肥料の使用量や毎日の作業内容を記録した。そのほか、異物混入を防ぐ掲示物を作成するなど、ほ場の安全管理にも努めた。

　十一月に行われた審査会を経て、認証を取得。高校では全国で初めての取得という。石田教諭は「この取組が、今後の農業高校での取得におけるモデルになれば」と話した。また、ほかの品目での取得を目指す考えを示し「今回は、有志のみでの活動だったので、今後は授業として取り組めれば」と期待した。

　今回の取組に参加した生徒の一人、生産環境科学科二年の佐藤啓丞君は「前例がなく、一からつくらなければならなかったのが大変だったが、今後の参考になると考えたら楽しくできた」と振り返っていた。

　認証を取得したトマトは、今後、同校のショップや学校祭などで販売される予定。

(学校 2018-01-16付)