喜茂別町３０年度教育行政執行方針　効果的にＩＣＴ活用　ＡＬＴの指導時間数増加へ

（市町村 2018-04-25付）

喜茂別町教委・細田典男教育長

【倶知安発】喜茂別町教委の細田典男教育長は、三月上旬の町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。確かな学力育成に向け、全国学力・学習状況調査などの結果で明らかになった課題に対応したきめ細かな学習指導や授業改善などを進める考えを表明。また、効果的なＩＣＴの活用や小学校における外国語指導助手の指導時間数の増加などを図る方針も明らかにした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の充実

▽社会で生きる確かな学力の育成

　全国学力・学習状況調査、ほっかいどうチャレンジテストの結果分析で明らかになった課題に対応したきめ細かな学習指導や授業改善、小中連携による一貫した学習規律と指導方法の確立によって確かな学力の育成を図る。英語検定など各種検定の取得を促進し、学習意欲の向上と基礎的な知識・技能の定着に努める。

　特別な教育的ニーズのある児童生徒に対しては、支援員の配置による状況に応じた適切な指導を行える環境の充実や個別の教育支援計画の作成・活用による一貫した支援を目指した特別支援教育を推進する。

　小・中学校にタブレットＰＣを導入し、分かりやすく深まる授業の実現を目指した取組を進め、授業での実践や研究を重ね、効果的なＩＣＴの活用による分かる喜びのある授業の確立に努める。

　外国語教育においては、新学習指導要領による小学校三・四年生での外国語活動と五・六年生での外国語科の授業を前倒して実施し、小学校における外国語指導助手の指導時間数の増加、英語・外国語推進教師を中心とした教職員研修の実施などによって充実を図る。また、町内在住の人材活用や関係機関との連携による外国人との交流事業を実施し、国際理解・異文化理解教育の充実と国際社会で活躍できる人材づくりを進める。

▽豊かな心と健やかな体の育成

　「特別の教科　道徳」が、円滑に実施されるよう、研修会への参加や外部講師による道徳教育の充実に努める。子どもたちのスポーツ等への関心や運動能力、体力の向上を図るため、授業以外の時間を活用した体力づくりや一校一実践の実施、外部講師を活用した体の使い方の専門的な指導、生涯学習等と連携した各種スポーツ教室や自然体験活動などに取り組む。

▽信頼される学校づくりの推進

　地域住民のさらなる学校運営への参画に向け、コミュニティ・スクールの導入を検討するとともに、文化・教育活動を通して、学校が地域に貢献できる機会の創出やＩＰ告知端末を活用した学校情報の積極的な周知など、開かれた学校に取り組むことによって、魅力ある学校づくりを進める。

▼社会教育の振興

▽地域全体で子どもたちを守り育てる体制づくりの推進

　家庭の教育力向上に向け、家庭教育ナビゲーターの養成等に取り組み、家庭教育に関する学習情報の提供や相談体制の充実に努める。社会教育関係団体や地域人材を活用した体験活動や文化・芸術・スポーツなどの体験事業を開催し、地域が子どもたちの成長に携わる環境づくりを推進する。二十九年度に開設したＩＣＴ自主学習室スマイル塾は、利用促進に向けた環境の整備と長期休業を中心に大学生や町内有識者を講師に迎えた学習会を開催するなど内容の充実を図る。

(市町村 2018-04-25付)