札幌市が新・児童福祉支援システム構築へ 対応記録をデータベース化 地域や現場に近い支援実施
(市町村 2018-04-24付)

 札幌市子ども未来局は、本年度中に“新・児童福祉支援システム”を構築する予定だ。市内各区に設置されている家庭児童相談室と児童相談所が、過去の面会事例などの情報を互いに照会・共有できるもの。情報共有体制を強化することで、より一層、地域や現場に近い支援を行い、虐待など重大な事案を速やかに児童相談所に情報伝達していく考え。

 市では、児童相談体制の充実を目指して二十二年に児童相談体制強化プランを策定。これまで児童相談の体制と関係機関との連携について強化を図ってきた。

 しかし、児童相談所における相談受理件数は増加し続け、相談内容も複雑化・深刻化してきた。二十七年には児童虐待死の事案が発生。事案について検証した札幌市子ども・子育て会議児童福祉部会から、相談所と関係機関との連携が不十分だったことが指摘された。

 こうした状況を踏まえ、市は昨年四月、第二次児童相談体制強化プランを策定。児童相談所の機能・体制の強化をはじめ、関係機関との役割の明確化や連携体制の構築などの施策を三十一年度までに重点的に進めていくこととしている。

 子ども未来局では、第二次プランに掲げられている方向性「相談機関の適切な役割分担と連携体制の構築」を推進するため、児童相談所と家庭児童相談室に新たな児童福祉支援システムを構築する。

 家庭児童相談室は、各区の区役所や保健センターなどに設置され、十八歳未満の子どもに関する不登校や非行、親子関係など様々な相談を受け付けている。

 現在、児童相談所と家庭児童相談室では、打ち合わせや電話などで子どもの対応状況を把握。システムの構築後には、互いの対応記録がデータベース化され、アクセスするとこれまでの子どもの状況などがすべて分かるようになる。

 システムの構築によって、家庭児童相談室における地域や現場に近い支援を強化する。

 また、一時保護を必要とする虐待などの重大な事案が発生した場合には、速やかに児童相談所へつなげることを目指していく考えだ。

(市町村 2018-04-24付)

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