沼田町30年度教育行政執行方針 効果的に小中一貫教育 31年度のCS導入へ準備(市町村 2018-04-24付)
沼田町教委・吉田憲司教育長
【岩見沢発】沼田町教委の吉田憲司教育長は、三月上旬の定例会町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。併設型小中一貫校「沼田学園」を開設し、義務教育九年間における子どもの発達段階に応じたきめ細かな指導を行う。三十一年度のコミュニティ・スクール(CS)設置に向けて準備を進める考えを示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼小中一貫連携校「沼田学園」
本町は二十五年度から、小学校から中学校までの義務教育の九年間を一体のものとしてとらえ、学校・家庭・地域が互いに連携しながら、子どもたちの発達を見通した教育を行うために小中一貫・連携教育に取り組んできた。
小・中学校がこれまで行ってきた九年間の系統した一貫教育のための乗り入れ授業、中学校登校、各種交流活動、沼田ならではの学びとしてふるさと沼田学習、ハローイングリッシュなどの実践と継続を確かなものにするための体制として、三十年度、併設型小中一貫校「沼田学園」を開設する。
沼田学園では、児童生徒の有する能力を伸ばし、社会で自立できる基礎的な資質・能力の育成に向けた組織体制・指導体制を確立し、義務教育の九年間における子どもの心身の発達段階に応じたきめ細かな指導を行うことを主軸としている。
三十年度は、これまでの一貫・連携事業の成果を生かしながら、ふるさと沼田に誇りをもち、社会をたくましく生き抜く子どもを育てるために、さらなる一歩を踏み出したいと思う。
▼一貫・連携教育の推進
二十七年に学校教育法が改正され、二十八年度から、義務教育学校、小中一貫型小学校・中学校が学校制度として位置付けられた。本町は、それらの教育情勢を踏まえ、空知管内小・中学校約百十校に先駆けて、小中一貫・連携教育を推進してきた。今後も、道教委の指導・支援を受けながら、併設型小中一貫校のメリットを生かし、研究・実践活動を続け、効率的、効果的な推進およびその定着を目指していく。
また、本年秋には、公開研究大会を開催することとしている。小中の教職員のさらなる指導力の向上が図られ、沼田ならではの新たな教育スタイルの成果を発信する大会となるよう、準備を進めていく。
▼学力向上対策の推進
児童生徒の主体的、対話的で深い学びを育むためには、基礎・基本の確実な定着による学力向上が基盤となることから、小学校においては、町費によって補助教諭一人と学習支援員一人を継続して配置し、チーム・ティーチングなどによるきめ細かな学習指導に力を注ぐ。
中学校においても引き続き、道教委の小中一貫教育推進事業を取り入れるとともに、実態に応じた効率的、効果的な指導を行っていく。
▼学校力の向上
子どもたちが生き生きと学べるよい学校はよい地域にあり、よい地域はよい学校を育てる。地域とともにある学校づくりを目指し、学校と地域住民、保護者がパートナーとして連携・協働し、力を合わせて学校運営や地域課題の解決に向けて取り組むCSを、来年度の設置に向けて準備を始める。
▼国際化への対応
三十二年度からの学習指導要領において小学校三・四年生では外国語活動が、五・六年生では英語が教科として導入されることとなった。三十年度から、外国語活動などについては、移行期間に入るので、三十二年度の全面実施に向けて授業時数を拡大していく。また、英語にもっと興味をもってもらえるよう、英会話対応型AIロボットを補助教材として小・中学校に各一台ずつ配置する。
(市町村 2018-04-24付)
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