大樹町３０年度教育行政執行方針　学力向上へ実践事業推進　特別支援教育支援員の配置継続

（市町村 2018-04-25付）

大樹町教委・板谷裕康教育長

【帯広発】大樹町教委の板谷裕康教育長は、定例第一回町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。道教委の学校力向上に関する総合実践事業に継続して取り組み、学校教育の質の向上に努めるとともに、特別支援教育支援員体制を継続し、児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導および支援を行っていく方針を示した。また、「特別の教科　道徳」に向け「道徳的価値の自覚を深める道徳授業の充実に努めていく」との考えを表明した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

▽確かな学力の育成

　学力向上の取組においては、大樹小学校が二十四年度から道教委の指定を受け、大樹中学校と連携した学校力向上に関する総合実践事業に継続して取り組み、「わかる・楽しい・力の付く授業実践」に励んでいく。

　個に応じた指導の充実については、大樹小に八人、大樹中に一人の特別支援教育支援員体制を継続し、児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導・支援を行い、充実感を味わえる学校づくりに引き続き努めていく。

　国際理解教育の充実については、グローバル化の進展に適応する人材育成のため、二十八年八月から外国語指導助手を二人体制にし、児童生徒などの英語に親しむ教育環境の充実を図っている。

　新年度から移行措置に入る小学校英語の早期化・教科化など、学習指導要領の改訂に適切に対応できるよう、児童生徒の英語活動の充実を図り、英語好きな子の育成に努めていく。

　大樹高校では、新年度から見学旅行先を本町と友好協定を結んでいる台湾高雄市大樹区に変更し、海外体験を通して視野を拡げる好機とするために町としても助成していく。

▽豊かな心の育成

　「特別の教科　道徳」がスタートする。しっかり自分と向き合い、本音やなりたい自分を表出し合いながら、よりよい生き方を追究し、道徳的価値の自覚を深める道徳授業の充実に努めていく。

▼地域全体で育てるコミュニティースクール（ＣＳ）体制づくりの推進

▽小中高連携の推進

　大樹町の教育資源を生かした教育内容を取り入れた“大樹学”の推進など、小中高十二年間を見据えた計画的実践研究をより一層効果的なものにするよう、目指す子ども」を今一度、地域社会全体で確認する。

　大樹学の推進では、二十七年度から道教委の指定事業を受け、三ヵ年計画で積極的に取り組んできた小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業の財産を精査し、町議会や地域企業などとの連携を進めていく。

▽地域の教育力の向上

　多忙な学校の働き方改革の一助となる連携の輪を広げ、学校運営協議会を確立するために、先進地視察や学習会を開催し、教育委員・教職員をはじめ、保護者・地域住民の理解・関心を高め、ＣＳに向けての協力体制を築いていく。

(市町村 2018-04-25付)