訓子府町30年度教育行政執行方針 個々の能力・個性を伸長 訓子府高存続へ支援推進(市町村 2018-04-25付)
訓子府町教委・林秀貴教育長
【網走発】訓子府町教委の林秀貴教育長は、三月上旬の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。幼小中が連携を図り、子どもたち一人ひとりの能力や個性を伸ばす学びの連続、支援の継続を支援していく方針を示した。三十年度に創立七十周年を迎える訓子府高校に対しては記念事業への助成を行い、発展に向け支援していく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学びの連続、支援の継続を図る教育の推進
幼児教育から義務教育まで一貫して子育て支援や教育ができる教育環境をさらに充実させ、幼小中が連携を図り、子どもたち一人ひとりの能力や個性を伸ばす学びの連続、支援の継続を推進していく。
さらに、認定こども園から訓子府高までつながりのある地域学習を推進するため、地域の人材や教育資源を活用しながら、子どもたちの系統的な体験学習の構築や地域の担い手を育てるふるさと教育を推進していく。
確かな学力の育成について、全国学力・学習状況調査などで明らかになった教育課題を学校間で情報共有し、子どもたち一人ひとりに応じた学びの定着を一層進めるとともに、町単独の臨時講師を継続配置し、きめ細かな学習指導の充実に努めていく。
放課後・長期休業中の学習サポートを継続実施するとともに、『家庭学習の手引き』の活用を図り、課題解決に向けて学校間や家庭・地域と連携しながら、子どもたちの学習習慣と望ましい生活習慣の定着に努めていく。
特別支援教育については、特別な支援を必要とする子どもたち一人ひとりの教育的ニーズや発達段階の状況に応じて、専門性を備えた教職員や町単独の特別支援教育支援員を配置し、学校生活や学習をサポートをしていく。
幼小中高の連携のもと、家庭と学校を結ぶ育ちの手帳について、よりきめ細かな支援のための見直しを行うほか、専門機関による発達支援指導事業を引き続き実施するなど、一人ひとりに応じた支援の充実に努めていく。
外国語によるコミュ二ケーション能力向上を図るため、認定こども園から小・中学校、さらには訓子府高校での語学指導助手の活用を図るほか、新学習指導要領に対応する授業力向上への取組を進めていく。
▼豊かな心と健やかな体の育成
子どもたち一人ひとりが学校や地域での多様な体験活動や文化・芸術にふれ、豊かな心や感性を高めていくためにも、家庭や地域、関係団体と連携・協働し、多様な体験活動を支える取組を推進していく。
命の大切さや他者を思いやる心、ふるさとを思う心などの規範意識や道徳心を育むため、発達段階における道徳的な課題を一人ひとりが考え、議論することなどを取り入れた道徳教育を実践していく。
いじめや不登校の問題については、不登校およびいじめ対応の手引きの活用やアンケート調査などを行い、いじめはいつでも、どこでも起こり得る、いじめは絶対許されないとの共通認識のもと、各学校との連携を強化し、早期の実態把握、対応に取り組む。
さらに、多様化する教育課題に迅速に対応するため、教育専門員を継続配置してきめ細かな教育相談や学校支援を行っていく。
子どもたちの健やかな育ちを支えるため、全国体力・運動能力実態調査などに基づき、学校での保健体育授業を中心とした教科指導や休み時間を活用した運動機会の充実とともに、家庭や関係機関と連携し、基礎体力の向上や運動の楽しさを実感できるような取組を進めていく。
▼地域との連携と教育環境の充実
開かれた学校づくりのため、コミュニティ・スクール(CS)制度の導入に向け、保護者や地域の方々で構成するCS推進委員会で、子どもたちのことをみんなで考え、保護者や地域などの理解を得ていきながら、訓子府町らしいCSの在り方ついて、検討・協議していく。
学校の教育力向上のため、地域の力を借りたスクールサポーター事業充実への取組を進め、より多くの地域住民や団体、事業所などとのネットワークの構築を図り、子どもたちの多様な体験活動を支える体制の充実に努めていく。
訓子府高について、地域の教育資源を活用した交流事業などによって、特色ある学校づくりを支援していくとともに、PTAや関係団体などと協力し全町が一体となった振興、存続に向けた取組を推進していく。
三十年度は訓子府高が創立七十周年を迎えることから、協賛会で実施する記念事業に対する助成を行い、これまでの歴史の継承と未来への発展に向け支援していく。
(市町村 2018-04-25付)
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