長沼町30年度教育行政執行方針 32年4月に5小学校統合 安定した学級集団づくりを(市町村 2018-04-26付)
長沼町教委・小西教夫教育長
【岩見沢発】長沼町教委の小西教夫教育長は、三月上旬の定例会町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。三十二年四月に五小学校を統合することとし、時代の進展に対応した新しい学校の創造を目指す。五つの小学校が学習規律や授業スタイルを統一させ、子どもたちの統合後の戸惑い感の緩和や、安定した学級集団づくりに力を入れる。
執行方針の概要はつぎのとおり。
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小学校適正規模・適正配置については、三十二年度からの新学習指導要領によって、教科などが見直されることや、すべての小学校のさらなる小規模化が懸念されることから、子どもの教育条件をよりよいものにすること、教育の平等を最優先し、三十二年四月に五小学校を統合することとした。
今後は、保護者、教職員、教育委員会事務局職員で構成する仮称・小学校統合準備委員会において、円滑な小学校の統合に向けた協議・検討を進めていく。将来を担う子どもたちに大きな格差が生じることのないよう、時代の進展に対応した新しい学校の創造を目指していく。
小学校統合までの三十年度と三十一年度の二年間、小規模校で不足しがちな社会性を涵養し、多様な考えにふれる機会の設定、様々な体験を積ませる工夫を行うなど、デメリットの緩和策と中学校へのよりしなやかで円滑な接続、良好な人間関係の構築を促す小・中学校交流推進事業などの取組を継続していく。
五つの小学校が学習規律や授業スタイルを統一させ、子どもたちの統合後の戸惑い感の緩和や、学力向上の土台となる安定した学級集団づくりに力点を置き、子どもたちにしっかり教え、しっかり定着させる指導体制がとれるよう支援していく。
情報活用能力の育成や多様な教育活動を展開するため、タブレット端末の導入などICTを活用した学びの推進に努め、情報教育にかかる交流や学校間の連携などに取り組んでいく。
三十二年度からの学習指導要領改訂を見据え、小学一年生から本格時数を実施できるよう、外国語活動の教材活用など、小学校の英語教科化に向け、準備を進めるとともに、諸外国について理解を深め、異なる文化や生活習慣をもつ人々と協調して生きる力を培い、英語コミュニケーション能力を育成するため、外国語指導助手を増員する。
豊かな心の育成については、三十年度から完全実施される「特別の教科 道徳」を要として、年間を通じて道徳教育推進教師を中心とした組織的、計画的な指導を行い、授業を公開するなど、家庭・地域と連携した取組を進めていく。
特別支援教育については、よりきめ細かな学習支援を行うため支援員を増員配置する。適応指導教室についても、質的な拡充に努め、児童生徒の居場所となり、最終目標である学校復帰がかなうよう取り組んでいく。
キャリア教育については、学びの連続性という観点から、小中高連携の具体的協議も積極的に進めていく。長沼高校生徒への資格取得補助や中学校スクールバス混乗の支援など、長沼高と調整しながら、今後の支援拡充策について検討していく。
校務のICT化については、校務の負担軽減となるよう、道公立学校校務支援システムをすべての小・中学校で活用していく。
地域の人々が学校と連携・協働して子どもたちを育むコミュニティ・スクールの導入について、調査・研究を継続していく。
(市町村 2018-04-26付)
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