七飯町30年度教育行政執行方針 8月に3日間の学校閉庁日 給食費―第3子以降無料に(市町村 2018-05-21付)
七飯町教委・與田敏樹教育長
【函館発】七飯町教委の與田敏樹教育長は、十六日に開会した臨時町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。学校における働き方改革の一環として、八月十三日から十五日までの三日間を学校閉庁日にする方針を示した。そのほか、地元産食材の利用促進を図る「七飯産の日」の拡大を通した食育推進を図るとともに、給食費については「多子世帯の子育てを支援するため、給食費を第二子半額、第三子以降無料とする」と表明した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
【学校教育の充実】
▼学校経営の充実
学校評価等を生かし教育課題解決のため、校長のリーダーシップのもと、全教職員の創意委が活かせる協働体制の確立に努める。
七飯町教育研究所と連携し、サークル研究活動の推進や町内授業公開研究会の開催、各種研修への積極的な参加等により教職員の資質向上に努めていく。
教職員の健康管理、児童生徒と向き合う時間の確保のため、学校における働き方改革を推進する。改革の実効性のあるものとするため、時間外縮減や地域活動等に伴う負担軽減など具体的な方針を策定する。この一環として、八月十三日から十五日までの三日間を学校閉庁日とする。
▼基礎・基本の確実な定着に向けた指導の充実
各学校の重点目標達成に向けた教育課程の確実な実施と、習熟度に応じたきめ細やかな学習指導等を行うため、本年度も学習支援員を活用し、全ての児童生徒の基礎・基本の確実な定着と活用する力を育てる。
また、学力向上には、家庭での学習習慣の確立が不可欠。引き続き、各家庭にリーフレット「七飯町家庭学習の手引き」の積極的な活用を促進する。
▼道徳教育の充実
命を大切にする心や規範意識を重視し、いじめをなくし社会や実生活との関わりを大切にした心の教育の充実を図る。また、思いやりの心を育むよう地位人材講師の活用、体験やボランティア活動、福祉施設の訪問などを推進する。
▼いじめ対策の充実
いじめは絶対に許されないこと。一方、学校に携わるすべての関係者が、いじめは「どの子どもにも、どの学校でも起こり得るもの」であるという意識を常に持ち続けることも大切。万が一、いじめが発生した時には、いじめを受けた児童生徒の保護に万全を期すとともに、いじめをした児童生徒には毅然とした指導を行い、いじめられた児童生徒の立場に立った解決を図る。
▼国際理解教育の充実
国際社会の一員としての活躍し、信頼される人材を育成するため、英語の巡回指導教員を配置し、チームティーチングによる英語教育の充実を図る。また、小中高等学校の教職員で組織する「七飯町小中高英語教育連携協議会」の活動の活性化を図り、英語の教科化に向けた小学校教育の充実を目指す。
▼食育の推進
栄養教諭による専門性を活かした食の指導により、児童生徒が望ましい食習慣を身に付けることができるよう、計画的な食育を推進する。食育の生きた教材になる「安全でおいしい学校給食」を提供するため、地元産食材の利用促進を図る「七飯産の日」の拡大を図る。
また、多子世帯の子育てを支援するため、給食費を第二子半額、第三子以降無料とする。
▼教育環境の整備・充実
大沼地区では児童生徒数の減少により教育活動に支障が生じている。学校の統廃合や義務教育学校の設置等あらゆる可能性を検討し、児童生徒にとって望ましい教育環境を実現する取組を推進していく。
【生涯学習の推進】
▼家庭と地域の教育力の向上
家庭教育は、子どもの基本的な生活習慣、生活能力、豊かな情操、他人に対する思いやりや善悪の判断などを身につける上で大変重要な役割を果たす。また、子どもの学力や体力を向上させる上でも、規則正しい生活習慣は不可欠。全国学力・学習状況調査結果をもとに、本年度も地域説明会を開催し、学校と家庭、地域が連携し基本的な生活習慣の定着化を図り、子どもの健全育成を目指していく。
大沼地区では、規則正しい生活習慣を習得するためのモデル事業として、通学合宿を実施する。
(市町村 2018-05-21付)
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