新たに医療的ケア児などの専門研修―札幌市保健福祉局　現場見学などで知識向上　秋以降、デイサービス職員等対象に

（市町村 2018-05-17付）

　札幌市保健福祉局は、本年度新たに医療的ケア児などに関する専門研修を実施する。医療的ケアを必要とする子どもの支援における知識を向上させることが目的。対象は、放課後等デイサービスの職員などを予定しており、学校教職員を対象に含めるかは今後検討することとしている。実施時期は、秋以降を想定している。

医療的ケア児は、人工呼吸器を装着している障がい児、またはその他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障がい児と、重度の知的障がいと肢体不自由が重複している重症心身障がい児を指す。

　医療的ケアは、鼻・口腔内のたんの吸引や胃ろうによる経管栄養などを実施するもの。二十四年、国が法改正を行い、登録研修機関で一定の研修を受けた介護職員や特別支援学校の教員なども実施することが可能となった。

　市では、本年度から新たに医療的ケア児等支援推進事業を実施。ケア児とかかわりのある人に対して専門研修を行うもので、研修を通して、医療的ケアを必要とする障がい児などへの支援体制を強化することや、医療的ケアにかかる知識・理解を深めることなどを目的としている。

　研修では、医療的ケアの注意点や、ケア児が退院した際の支援体制などに関する講義を行うほか、たんの吸引、医療現場の見学といった実習も行う見通しだ。

　研修の受講対象については、医療的ケア児などを対象とした放課後等デイサービスの職員などを想定。教員や保育士などを参加対象とするかについては未定で、今後検討することとしている。

　研修の実施時期は、ことしの秋以降になる予定だ。

(市町村 2018-05-17付)