本年度サッポロサタデースクール　ＮＰＯ等人材の派遣試行　活動支援、進行管理など担当　札幌市教委が２校で

（市町村 2018-06-07付）

　札幌市教委は、市が実施するサッポロサタデースクール事業において、本年度、試行的に統括コーディネーターを設置した。ＮＰＯなどで活動する人材（統括コーディネーター）を派遣し、活動を支援するほか、事業の進行管理などを行う人材の確保と育成を目指すもの。派遣先は、新琴似北小学校と手稲西中学校の二校で、今後、他の実施校から希望があれば、派遣について検討することとしている。

　事業は、地域の多様な技能をもつ人材・企業などの社会資源を活用したプログラムを、土曜日を中心に学校施設などで行うもので、二十六年度から実施。子どもにとって豊かで有意義な土曜日を実現し、地域全体で子どもを育てる環境の醸成を目的としている。

　実施主体は市で、運営は学校区単位などで設置する運営協議会に委託。運営協議会では、委員を実施校の教職員やＰＴＡ役員、地域住民などで構成し、活動プログラムの計画や人材確保・広報活動の方策などについて協議する。

　また、委員で“コーディネーター”を互選し数人配置する。コーディネーターは地域住民が務め、活動プログラムの企画や関係者との連絡調整、進行管理などを行う。

　二十八年度の事業実施校におけるアンケート調査では、事業にかかわる教職員の負担の重さについて指摘があったほか、業務量の多さなどからコーディネーターを担う人材が限定され、なり手不足を懸念する声が挙がった。

　市教委では、アンケート結果や社会教育委員の意見を踏まえ、本年度の事業において、ＮＰＯなどで活動する人材を“統括コーディネーター”として試行的に設置した。

　事業実施校に統括コーディネーターを派遣し、広報活動や関係者との連絡調整、進行管理など、コーディネーター業務にかかる指導・支援などを行うもの。また、コーディネーターの確保・人材育成を図り、事業推進および運営体制改善を目指す。

　統括コーディネーターを務めるＮＰＯは、道内で学校・地域・家庭の交流の場となるイベントなどを主催している「地球が教室　北海道」。本年度は二人を派遣する。

　期間は今月から三十一年三月二十五日までとなっている。

　本年度は試行実施となるため、事業実施校のうち、新琴似北小と手稲西中に派遣する。今後、他の実施校から希望があれば、派遣先の拡大を検討していく考えだ。

(市町村 2018-06-07付)