文科省委託・学校図書館利活用にかかる調査研究―紋別市教委 積極的活用に向け交流 指定校・南丘小が公開研(学校 2018-09-25付)
【網走発】文部科学省委託「学校図書館ガイドラインを踏まえた学校図書館の利活用にかかる調査研究」研究指定校の紋別市立南丘小学校(橋本雄一郎校長)の公開研究会が十三日、同校で開かれた。スローガン「学校図書館が変われば…授業が変わる、学校が変わる、子どもと地域の未来が変わる」のもと、公開授業や講演などを開催。学校が抱える課題の改善に資する学校図書館の整備・利活用の在り方について研究交流した。
紋別市教委は本年度、文科省から学校図書館ガイドラインを踏まえた学校図書館の利活用にかかる調査研究の委託を受け、学校図書館の活用が十分でない学校に対して、学校図書館の活用を通じた学校課題の解決に資する取組に関する調査研究を行う「取組開発型」で事業を進めている。
研究指定校となった南丘小では、①学校図書館経営計画の策定および「南丘小メディアセンター(MMC)」の設置②利用実態の把握と読書指導の実施③ICTと合わせた情報活用教育の推進④家庭学習・家での読書・忘れ物指導⑤児童の視野を広げ、夢をもてるようにする取組―の五点に取り組んでいる。
この日、同校の若狭美喜子教諭と市立図書館の下村巌美巡回司書のチームティーチングによる授業を公開。四年生国語「図書館へ行こう~分類をもとに本を見つけよう」は、三時間扱いの二時間目。本時の目標を「日本十進分類法やラベルの記号を利用して意欲的に本を探すことができる」「図書館や図書館にある本のクイズに取り組み、図書館の様子や本を利用して調べる方法を理解する」と設定した。
若狭教諭は、前時で日本十進分類法やラベルについて学習したことを振り返り、「図書館で自分の知りたいことを調べるには、何を手がかりにすると良いのだろう」と課題を提示した。
続いて、下村司書が日本十進分類法やラベルの見方などについて詳しく説明。図書館の本の背ラベルに記されている数字などを“分類記号”といい、これによって本がどこにあるかが分かることから、「本の住所と考えると分かりやすい」と話した。
それを踏まえ、児童はペアで「学校図書館で調べよう」と題したクイズに挑戦。若狭教諭や下村司書のアドバイスを受けながら学校図書館内を巡り、本の内容などにまつわる問題に取り組んだ。
答え合わせをしたあと、感想を交流。
児童からは、「本を探すのが難しかった」「勉強になる本がたくさんあることに気付いた」「本がないと調べるときに困ると思った」などの声が上がっていた。
最後に、「分類番号やラベルの記号を手がかりにすると、自分の読みたい本や調べたい本をみつけやすくなる」とまとめ、学習したことをもとに積極的に図書館を活用するよう呼びかけた。
授業後に行われた研究協議では、オホーツク教育局義務教育指導班の佐藤鮎美指導主事と社会教育指導班の渡辺準社会教育主事が助言。
佐藤指導主事は「きょうの授業をステップに、読書によって疑問に思っていたことが解決したり、興味が広がったりするような授業を目指してほしい」、渡辺社会教育主事は「きょう学習した十進分類法は、今後、様々な場面で活用されると思うので、子どもたちにとって有意義なものになったのでは」と述べた。
また、公開授業の前後には、全国学校図書館協議会学校図書館スーパーバイザーの渡邊重夫氏による講演が行われた。
(学校 2018-09-25付)
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