大樹小が授業実践発表会 自ら考え表現する子育成 数学的活動通し深い学びを(学校 2018-09-26付)
松島教諭は授業の導入部にゲームを取り入れた
【帯広発】大樹町立大樹小学校(山下勇校長)は十三日、同校で授業実践発表会を開いた。研究主題「自ら考え、進んで表現する子の育成~愉しい数学的活動を通して深く学ぶ算数授業の研究」のもと、算数など七授業を公開。明確な目的をもち、よく考え、学び合う児童の育成に向けて積み重ねてきた実践の成果を披露した。
同校は、目指す子ども像に「明確な目的をもち、よく考え、学び合い、行動する大樹っ子」を掲げて教育活動を展開。二十四年度から、道教委の「学力向上に関する総合実践事業」実践指定校として研究実践を進め、本年度は、①授業を行う視点から、課題意識をもたせる問題提示と必要感のある表現活動②授業をみる視点から、子どもの思考や反応を観察し、学習の過程を考察する③次年度へ向けて、新学習指導要領を主体的に読み解く国語科の研究へ向けて―を重点にして取り組んでいる。
この日、公開した授業のうち、五年一組の算数「分数のたし算とひき算」(松島大輔教諭・嶋田光治教諭、児童数二二人)は十二時間扱いの三時間目。本時の目標を「異分母の分数の大きさの比べ方を考え、通分の意味について理解する」と設定した。
前時までに児童は、大きさの等しい分数のつくり方を考え、約分の意味について理解してきている。
本時は、松島教諭が授業を進め、T2の嶋田教諭が個別指導などで支援した。
松島教諭は児童の学習意欲を喚起するため、導入部にゲームを取り入れた。ゲームは、九枚のカードからランダムに二枚引いて分数を二種類つくり比較するもの。
松島教諭が四分の九、児童が二分の五となり「どちらの分数が大きいだろう」と発問。既習事項をもとに、分母をそろえると大きさが比べられることを確認し、本時の課題「分母が異なる分数の大きさの比べ方を考える」を提示した。
児童は、個人思考でまとめた考えをノートに記入。その間、松島教諭と嶋田教諭がつまずいている児童に既習事項を記したカードを示すなど支援した。
続いて、交流活動を行った。同校では交流活動を、ペア交流↓自由交流↓全体交流と段階的に行うことによって、表現することへの意欲が高まるとの仮説を立てて、授業に取り入れている。今回の授業でも、段階的な交流活動を進め、児童の表現の質を高めることを目指した。
児童は全体交流で、帯分数で考える方法、小数に直す方法などを発表。「分母と分子に同じ数を掛けても大きさは同じ」などの意見が出た。
それらの活動を通して「分母が異なる分数を比べるには、大きさを変えずに分母をそろえて比べればよい」ことに気づき、「通分」の考え方を理解した。
授業後の研究協議では、参加者から「ゲームを行うことで、比較する必要性を感じていた」「必要感をもたせるために、子どもから上手に言葉を引き出していた」などの意見が寄せられた。
(学校 2018-09-26付)
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