放課後等デイサービス事業所―札幌市保健福祉局集計 制度化7年目で3倍に 9月1日現在で429ヵ所(市町村 2018-09-26付)
札幌市保健福祉局の集計によると、市内の放課後等デイサービス(=放課後デイ)を行う事業所数が、九月一日時点で四百二十九ヵ所あることが分かった。制度化された二十四年度と比較すると二・九倍の増加。放課後デイは、障がいのある児童生徒に対し、授業後などに生活能力の向上に向けた訓練や社会との交流の促進といったサービスを提供するもの。年度末に集計している利用者数については、二十四年度の一千八百三十四人から二十九年度は五千六人と二・七倍増加した。
放課後デイは、学校通学中の障がい児に対して、放課後や夏休み等の長期休暇中において、生活能力向上のための訓練などを継続的に提供するもの。学校教育と相まって障がい児の自立を促進するとともに、放課後などの居場所づくりを推進することを目指している。
放課後デイの主な活動は「自立した日常生活を営むために必要な訓練」「創作的活動、作業活動」「地域交流の機会の提供」「余暇の提供」など。利用者の希望に合わせたサービスを有償で提供するほか、利用者ごとの個別支援計画の作成が義務付けられている。
また、学校教育と放課後デイのサービスの一貫性に配慮しながら、学校との連携・協働による支援も行うこととしている。
事業所の形態について、放課後デイの機能のみをもつ事業所と、未就学児を対象に日常生活における基本的な動作の指導、集団生活への適応訓練などを行う児童発達支援事業所と放課後デイの機能を併せもった事業所(=多機能型)が存在する。
放課後デイは、二十四年四月に児童福祉法に位置付けられて制度化。以来、全国で利用者が増え続けている。
厚生労働省の統計によると、二十四年に五万一千六百七十八人だった利用者数は、三十年三月には十七万七千八百八十八人と、約十二万六千人増加している。
市においても、利用者数・事業所数ともに大幅な増加傾向がみられる。市保健福祉局では、毎月事業所数を集計し、市のホームページで公開。同局の集計によると、放課後デイの事業所数は二十四年九月に四ヵ所だったが、二十六年九月は五十二ヵ所、ことし九月一日には九十七ヵ所まで増加している。
多機能型の事業所数は、二十四年に百四十二ヵ所。ことし九月一日には三百三十二ヵ所となっている。放課後デイの機能をもつ二種類の事業所を合わせると四百二十九ヵ所。制度化された二十四年度と比較すると、二・九倍に増加している。
事業所が最も多いのは北区の六十五ヵ所。白石区の四十五ヵ所、東区・西区の三十九ヵ所と続いている。
なお、同局では放課後デイの利用者数を年度末に集計しており、二十四年度の一千八百三十四人から年々増加。二十九年度は五千六人だった。
(市町村 2018-09-26付)
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