文化審議会の重要文化財指定　アイヌ文書群２巻を　文部科学大臣に答申

（市町村 2019-03-19付）

　国の文化審議会（佐藤信会長）は十八日、重要文化財（美術工芸品・歴史資料）の指定について、文部科学大臣に答申した。本道からはカラフトナヨロ惣乙名文書（ヤエンコロアイヌ文書・十三通）二巻を指定するよう盛り込んだ。

　十八日の審議会文化財分科会における審議・議決を経て、四十一件の美術工芸品を重要文化財に指定することを文部科学大臣に答申。官報告示を経て国宝・重要文化財となる美術工芸品は、一万七百七十二件となる。

　道内から新指定となるカラフトナヨロ惣乙名文書（ヤエンコロアイヌ文書・十三通）二巻は、アイヌの氏族長の家に保管・伝来した文書群で、十八世紀後半から十九世紀前半にかけての清国関係文書四通、日本側作成文書九通で構成。カラフトアイヌと清国、日本とのかかわりを伝える稀有な文書群で、北方世界の歴史研究上、学術的価値が高いとされている。

(市町村 2019-03-19付)