中札内村３１年度教育行政執行方針　確かな学力の向上図る　小学校にイングリッシュルーム

（市町村 2019-03-20付）

中札内教委・髙橋雅人教育長

　【帯広発】中札内村教委の髙橋雅人教育長は三十一年度教育行政執行方針において、確かな学力の向上を図るため、外国語教育において村内小学校に「イングリッシュルーム」を設置する。コミュニティ・スクールの活動を推進し、学校支援ボランティアの登録拡大、活用と、小中一貫教育の取組を推進する。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育の推進】

▼新しい時代を切り拓く力の育成

　確かな学力の向上を図るため、保育園・小・中学校が連携しながら子どもの学習状況を的確に把握した指導を行うとともに、家庭学習の定着に取り組む。

　新学習指導要領に対応するための外国語教育は、英語でコミュニケーションできる人を育てることを目標に、常勤の外国語指導助手による生きた英語によるコミュニケーション能力の向上に取り組み、中札内・上札内小学校に、英語に慣れ親しむことができる教室環境の工夫として「イングリッシュルーム」を設置する。

　国際交流派遣研修事業は、アメリカ・ハワイ州エバマカイミドルスクールへの派遣と、初めてとなるエバマカイミドルスクール生徒の受け入れを予定。

　特別支援教育の推進では、保・小・中が連携し、特別支援学校である中札内高等養護学校や南十勝こども発達支援センター、スクールカウンセラーの協力を得ながら、教育支援委員会で情報共有と適切な支援の協議を進めて行く。保護者の理解を得て、きめ細かな指導と一貫した支援を行う。また、学校特別支援員を配置する。

　学校における働き方改革の推進については、教員が健康で生き生きとやりがいをもって勤務しながら、学校教育の質を高めていくことができるよう、村立学校における働き方改革推進プランに基づき、改善を図りながら改革を進めていく。

▼豊かな心と健やかな身体の育成

　学校支援ボランティアや地域住民の支援によって、郷土を愛し、ふるさとを大切にする教育や、豊かな人間性と社会性を養う交流・体験事業に取り組む。

　「特別の教科　道徳」については、村教育研究所が策定した小・中学校九年間の指導計画によって、体系的な教育を推進。また、中学校では三十年度に引き続き、道教委から文部科学省の道徳教育推進校事業を受託し、創意工夫を生かした実践研究を行う。

▼信頼される学校づくり

　学校力の向上を図る学校づくりでは、全教職員が学校経営方針、重点目標を共有し、学校評価に基づく組織的な学校改善を推進するとともに、教職員の専門性や実践的指導力向上を図るため、更別村と共同設置している指導主事の活用、校内研修や長期休業中の教職員研修の充実、各種研修事業への参加を促す。

▼地域全体で子どもを守り育てる体制づくり

　「地域で子どもたちを育てる環境づくり」「学社融合による教育活動の推進」では、地域の大人が力を合わせて子どもたちをともに育てるコミュニティ・スクールの活動を推進していく。また、学校支援ボランティアの登録拡大と活用、小中連携から小中一貫教育の取組を推進し、学校とＰＴＡ、子ども会、教育関係者などとの連携によって、長期休業中の体験活動などを実施する。

【社会教育の推進】

▼文化、芸術の振興

　地域協働型学校づくり協議会による「共育の日関連事業」の実践によって、地域の教育力を結集し、地域全体で子どもの育ちを支える環境づくりを進める。

　子どもたちの各種体験学習や世代間交流、文化の異なる国内外の地域との交流を通して、新たな自己の可能性の発見や自立心、責任感、人を思いやる気持ちなどの健全な心身の育成を図るため、ジュニアアウトドアスクールなどの体験活動事業と、南砺市、川越市の子どもたちとの交流事業を実施する。

　アートの村づくりでは、大学と連携した事業を引き続き実施する。児童生徒が大学生とのふれあいを通じて学ぶ子どもアートプロジェクト、野外およびホールで村民も参加できる花と絵のある音楽祭などを行う。

(市町村 2019-03-20付)