幌加内町３１年度教育行政執行方針　専門家による心のケア推進　関係機関連携で教育振興

（市町村 2019-03-20付）

幌加内町教委・小野田倫久教育長

　【旭川発】幌加内町教委の小野田倫久教育長は三十一年度教育行政執行方針で、幌加内高校について生徒個々の様々な問題に対応するため、社会福祉の専門家や、臨床心理士による心のケアに関する総合的な対策を図っていくことを説明した。関係部局や関係機関との連携を深めて、教育振興を図っていく方針を示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼小・中学校義務教育

　小学生からの外国語教育の充実を図るため、英語指導助手を効率的に活用し、児童生徒の国際感覚を磨き、異文化を理解する力を育成する。

　昨年から導入しているコミュニティ・スクールでは、引き続き、各学校間の連携や地域とのかかわりなどの課題について、多方面からの意見や要望を学校運営に反映させ、より良い教育の実現に向けて取り組む。

▼高校

　全国でも唯一、学校設定科目の「そば」授業の取組や、道内公立学校では最先端のＩＣＴ教育の実践、生産から加工製造、販売まで一貫した六次産業化への学習を強化推進していく。生徒自ら主体的に経営する幌高商店会の運営など、地域の特色を生かした学校運営の要因もあり、学校訪問の際にも多くの中学校から支持されている。

　また、生徒個々における様々な問題に対応するため、社会福祉の専門家や、臨床心理士による心のケアと合わせ、総合的な対策を図っている。

　将来を担う子どもたちの多様なニーズをとらえ、各関係機関・地域とも連携を図り、小規模校ならではのきめ細やかな指導や、時代のニーズに合った教育を実践していく。グローバル社会に適応できる人間形成の拠点となるべく、学習指導や生徒指導の分析を細やかに行い教育環境の充実や、渓雪寮の環境整備を計画的に取り組む。

▼学校給食事業

　食中毒や異物混入を未然に防止するため、共同調理場の衛生管理の徹底を図る。食物アレルギーを有する児童生徒には代替食の提供を行い、安全で安心な学校給食に努める。

【社会教育】

▼図書室

　新刊案内をはじめ、季節に応じたお薦めコーナーの設置、新生児に絵本を贈るブックスタート事業、巡回図書など、身近に本と触れあえる機会の増大に向けて引き続き取り組む。

▼保健体育

　町の多雪を生かした冬季間のスポーツであるスキーの楽しさを、町民に知ってもらうことを目的に、スキー連盟指導員会の協力により、幼児・児童・一般向けのスキー教室の開催を行う。また、児童生徒を対象に実施している土曜日・日曜日・祝日のリフト券の助成やシーズン券の助成は、三十一年度においても引き続き実施する。

(市町村 2019-03-20付)