上砂川町31年度教育行政執行方針 新たにCS設置へ 公設塾 対象広げ毎週開設(市町村 2019-03-20付)
上砂川町教委・飯山重信教育長
【岩見沢発】上砂川町教委の飯山重信教育長は、三十一年度教育行政執行方針で、コミュニティ・スクールを新たに設置する考えを示した。公設学習塾については、小学五・六年生および中学生としていた対象学年を小学四年生まで引き下げ、小学校で国語、中学校で英語を追加。毎週開設することによって、さらなる基礎学力の向上と学習の習慣化を図るとした。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育の推進
三十年度全国学力調査において、小学校では国語B、算数A・Bが全国平均を上回り、中学校では理科が全国平均を上回ったものの国語B、数学A・Bについては、全国・全道平均との差が再び広がった。学力調査で明らかになった課題の解決に向け、学校の教職員で構成される学力向上委員会や、学校全体で学力調査結果の分析・検証を行い、課題点をさらに明確にした上で、個々の習熟度に応じたきめ細かな学習指導に努めていく。
公設学習塾について。現行は小学校五・六年生および中学生を対象として算数、数学の一科目としていたが、対象学年を四年生まで引き下げ、学習科目を小学校は国語、中学校では英語をそれぞれ追加することによって、学習の機会を拡充する。今まで隔週開設だった公設学習塾を毎週開設とすることによって、さらなる基礎学力の向上と学習の習慣化を図っていく。放課後子供教室学習の部については、参加者が減少していることから廃止する。
中学校の各種検定受検料助成事業を、英語検定と漢字検定の選択方式とし、生徒の意志で継続して漢字検定を受検できるように見直し、段階的に上位の資格を取得することが可能となるなど、生徒たちの学習への意欲を向上させながら確かな学力習得を図っていく。
家庭学習の推進について。就学時検診時に就学予定児童保護者家庭学習説明会や、児童生徒自らが目標を立て取り組む生活リズムチェックシートを継続し、生活習慣の改善に努め、家庭に対しては、家庭学習の心構えや大切さを印刷したクリアファイルを活用し、家庭学習の啓発を行うとともに、毎日宿題を出すなど学校と家庭が連携し、家庭学習の習慣化に引き続き努めていく。
また、三十年度策定した町立学校における働き方改革アクションプランによって、子どもたちに対し効果的な教育活動を行えるよう、教職員の負担軽減に取り組み、教育の質を高めていく。
学校運営について。学校評議員制度を廃止し、新たにコミュニティ・スクールを設置し、学校運営や学校の課題に対して、広く保護者や地域住民と子どもの教育に対する課題や目標を共有し、地域とともにある学校づくりに努めていく。
英語教育について。英語指導助手による中学校での正しい発音や正確な聞き取り能力の指導のほか、小学校においては英語教育が二〇二〇年度から正式な科目となることから、指導方法の確立や、円滑な授業体制への移行に努めるとともに、その他の学年や保育園児にあっても、英語に慣れ親しむための授業を継続していく。
小・中学校のICT化については、タブレットを使用したeライブラリ等のソフトの積極的な活用を働きかけるとともに、情報化社会に対応できる人材の育成に努めていく。また、小学校は二〇二〇年度、中学校は二〇二一年度からプログラミング教育が必修となることから、授業に支障が出ないよう教職員に対し各種研修等への参加を促し、併せてソフト・ハード面の整備について検討する。
▼社会教育の推進
青少年教育については、絵本DEコッコロやグッドいんぐりっしゅなど、すべての子ども事業が効果的に行えるよう一本化するとともに、新たに町外の施設を利用した体験活動を実施するなど事業の充実を図っていく。
(市町村 2019-03-20付)
その他の記事( 市町村)
札幌市の子どもの権利推進計画 31年度に第3次計画策定 調査結果もとに施策検討
札幌市は、子どもの権利推進計画の第三次計画を三十一年度内に策定する予定だ。子どもの権利の保障を進めるための総合的な計画。昨年十二月、計画策定に向けて、子どもの不安や悩み、権利保障の状況など...(2019-03-20) 全て読む
権利の認知度が向上 子どもに関する実態・意識調査 札幌市
子どもに関する実態・意識調査の対象は、十九歳以上の大人五千人と、十~十八歳までの子ども五千人。前回調査は二〇一三年に実施した。 調査の結果、子どもの権利の認知度は、学校を通じた啓発など...(2019-03-20) 全て読む
西興部村31年度教育行政執行方針 小学校英語で臨時教諭を 西興部中にタブレット
【網走発】西興部村教委の吉田且志教育長は三十一年度教育行政執行方針で、西興部小学校に非常用発電機を購入するなど、災害機能を併せもつ施設整備を行う方針を示した。小学校英語教科の充実に向け、A...(2019-03-20) 全て読む
札幌市教委の教員長期社会体験研修 東苗穂小・奈良岡教諭 コンサドーレでの1年間を振り返る 地域密着の姿勢、スピード感学ぶ
札幌市教委が実施している教員長期社会体験研修。本年度は、東苗穂小学校の奈良岡学教諭が約一年間にわたって、プロサッカークラブの㈱コンサドーレで研修してきた。試合の広報や選手の学校訪問の日程調...(2019-03-20) 全て読む
札幌市教委の31年度教育方針概要・上
札幌市教委の三十一年度教育方針説明会で、檜田英樹学校教育部長、長谷川正人児童生徒担当部長、紺野宏子教職員担当部長、鈴木和弥生涯学習部長が所管事項について説明した。概要を連載で紹介する。 ...(2019-03-20) 全て読む
音威子府村31年度教育行政執行方針 高校の生徒確保へ取組 小学校に学習支援員など
【旭川発】音威子府村教委の髙曽根誠教育長は三十一年度教育行政執行方針で、おといねっぷ美術工芸高校が新たに、全国から生徒募集している地方の公立高校で組織する「地域みらい留学協議会」に加盟し、...(2019-03-20) 全て読む
幌加内町31年度教育行政執行方針 専門家による心のケア推進 関係機関連携で教育振興
【旭川発】幌加内町教委の小野田倫久教育長は三十一年度教育行政執行方針で、幌加内高校について生徒個々の様々な問題に対応するため、社会福祉の専門家や、臨床心理士による心のケアに関する総合的な対...(2019-03-20) 全て読む
占冠村31年度教育行政執行方針 一貫性ある授業実現へ 小学校高学年に教科担任制
【旭川発】占冠村教委の藤本武教育長は三十一年度教育行政執行方針で、小学校高学年教科担任制や中学校教員による小学校への乗り入れ授業を進めることを示した。義務教育九年間を見通した一貫性のある授...(2019-03-20) 全て読む
下川町31年度教育行政執行方針 ICT活用で環境整備 森林環境教育など推進
【旭川発】下川町教委の松野尾道雄教育長は三十一年度教育行政執行方針で、ICTを活用した学習環境の整備をはじめ、国際理解教育推進のための家庭学習や、森林環境教育などを充実させていく方針を示し...(2019-03-20) 全て読む
鶴居村31年度教育行政執行方針 村営軌道を柱に学習 体験重視のキャリア教育
【釧路発】鶴居村教委の國安修一教育長は三十一年度教育行政執行方針において、北海道遺産に選定された鶴居村営軌道を大きな柱に据えた環境教育の推進と地域教材の学習を推進するとした。また、中学校で...(2019-03-20) 全て読む