新年度学力テストの国・数平均正答率　全国差３ポイント以内に　宗谷管内学力向上プラン策定

（関係団体 2019-03-22付）

　【稚内発】宗谷管内学力向上推進会議は、管内すべての市町村教委や学校が一体となって取り組む「宗谷の学力向上プラン」を策定した。三十三年度までに、全国学力・学習状況調査における国語、算数・数学の平均正答率を全国平均以上とすることを総括的指標として掲げた。この指標の実現に向け、新年度は全国との差を三・〇ポイント以内とすることを目指す。

　会議ではこれまで二回の会合の中で、管内の課題や改善策を協議し、管内すべての市町村教委や学校が一体となって取り組む方策を定めることとした。ことし一月末には管内教育委員会連絡協議会教育長部会において宗谷の学力向上プランを決定。各教育長から市町村校長会へ周知を図っている。

　プランは、①検証改善サイクルの確立②授業改善の推進③学習習慣、生活習慣の確立―の三つの柱で構成され、三十三年度までに全国学力・学習状況調査における国語、算数・数学の平均正答率を全国平均以上とすることを総括的指標として掲げている。

　プランでは、総括的指標の実現に向け、三つの柱ごとに、市町村教委の取組と学校の取組を策定。

　①では、市町村教委と学校でそれぞれ学期ごとに取組状況の進捗状況や成果、課題を把握することなどに取り組む。

　②では、市町村教委において、校内で統一した学習規律や基本的な学習過程などを各学校と連携し作成するほか、授業参観を行い取組の成果と課題を把握する。学校においては、「授業の目標や学習課題を明確に示す」「授業の目標を実現し、学習課題を達成する学習活動を行う」「まとめと定着を確認する時間を設定する」ことを徹底する。

　③では、市町村教委において、家庭での学習習慣、生活習慣の定着に向けた指針などを示し、広報誌などで理解・啓発を図る。学校においては、家庭学習の時間の目安と家庭学習の進め方を示し、学期ごとに進捗状況などを把握して改善方法を検討・実施するほか、家庭学習の習慣化につながる宿題の提示について、方針と取組を校内で統一して実施する。

　三十三年度の総括的指標として掲げた全国学力・学習状況調査における国語、算数・数学の平均正答率を全国平均以上という目標の実現に向け、三十一年度は全国平均との差を三・〇ポイント以内、三十二年度は一・〇ポイント以内とすることを目指していく。

　同会議の座長を務める礼文町教委の岩城修教育長は「学力向上に取り組んでいく以上、数値として見える形で目標を設定することも必要となる。オール宗谷で子どもたちの学力向上に取り組み、成果を上げていきたい」と話した。

(関係団体 2019-03-22付)