日高道立校事務検証会議が報告書　適切な業務分担を検討　学校の働き方改革推進へ

（道・道教委 2019-03-27付）

　【浦河発】道立学校事務の業務効率化・省力化推進と事務職員の経営参加の促進に向け道教委がモデル会議として設置した日高管内道立学校事務検証会議が、事務改善検証について報告書をまとめた。学校と集約機関との適切な業務分担や業務改善の在り方について検討、見直しを図り、学校における働き方改革を推進していく。

　道立学校にかかわる事務の効率化、省力化や学校運営の機能強化を進め、学校事務職員の学校経営参画の促進を目的に、道教委が三十年度、上川と日高両管内にモデル会議として設置したもの。管内七校の道立学校事務長をはじめ、日高教育局の久田利憲次長、西山一朗道立学校運営支援室長などで構成している。

　学校が担うべき業務と集約機関が担うべき業務の現状について検証し、今後の在り方について検討することを基本的な考え方とし、①事務処理の効率性②スケールメリット③学校事務職員の人材育成―の観点で検証した。

　検証結果の中で、物品購入の随時購入については、共通物品以外の購入価格の抑制、納期管理、人材育成につながる場合は学校業務とすることや、ピアノ調律を行えるなど集約機関から学校へ移行する業務としたほか、集約機関から学校へ移行する業務として、パソコンリサイクルの売払や入札規模となる物品の修繕、改造などを集約機関業務として実施できないかなどを継続して検証していくとした。

　このほか、新たな業務として、就学支援金、給付金に関する業務を、集約機関と学校で業務分担した上で行っていく。

　同会議では、業務分担については事務改善の効果があると評価し「本庁などと一体となって改善を図る必要がある」「学校における働き方改革を推進していくためにも、学校と集約機関との適切な業務分担・改善の在り方を継続的に検討していかなければならない」として、今後も事務改善に向けた積極的な検討が必要とした。

　西山道立学校運営支援室長は「学校の判断によって、物品購入などができるようになることは、財務力や事務的センスを磨く人材育成にもつながる」と日常業務における人材育成の効果について言及。「個々の学校の現状改善だけではなく、道立学校事務室の未来像を考え、前向きに業務改善を推進していきたい」と話している。

　次年度以降は事務改善推進会議と改称し、学校と道立学校運営支援室が意見交換できる場として、学校経営参画に向け財務的な専門性を生かした学校事務の推進を図っていく。

(道・道教委 2019-03-27付)