真狩村３１年度教育行政執行方針　特別支援の支援員増員　村外通学生に定期代助成

（市町村 2019-04-02付）

真狩村教委・藤澤祐二教育長

　【倶知安発】真狩村教委の藤澤祐二教育長は31年度教育行政執行方針において、小・中学校で反復演習や長期休業中の補習、振り返りの授業などを継続していくことや、村外高校に通学する村内在住の高校生に対するバス定期購入費の助成、特別支援教育支援員を増員する考えを明らかにした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼小・中学校教育

　全国学力・学習状況調査、ほっかいどうチャレンジテスト、教科用テストなどに取り組む中で、学習内容の定着状況の把握や家庭での生活規律の指導に合わせ、反復演習や長期休業中の補習、振り返りの授業など、学力向上を図る。

　心身の健全な発達、健康および体力の保持増進のため、部活、スポーツ少年団活動を通して、運動ができる環境を設け、目標をもった教科体育の充実、規範的な生活習慣を育む健康教育を推進する。

　読む力を養うため、図書室の充実や読み聞かせ、移動図書、フリー図書棚の設置など読書活動の推進を図り、本に親しむ環境を整備する。

　保護者、地域の協力を得る中、学校・家庭・地域が一体となった多様な学びの場を提供し、子どもたちを育てていく体制づくりを構築する。

▼高校教育

　真狩高校では、農業と食を中核とした産業人の育成を図り、地域や関係機関と密接に連携した特色ある教育を展開しながら、農業を支える持続可能な人材育成に努める。

　実験実習における農産物の生産から流通販売までの過程の中で、有機農業コースの生徒が学んだ技術・知識を駆使して有機栽培や環境に配慮した安全で安心な農産物を生産し、その生産物を野菜製菓コースの生徒がスイーツとして加工・商品化・販売を行う6次産業化を目指し、これらを通じてコミュニケーション能力や探求心・研究心を高めていくなど、生徒一人ひとりの個性を尊重し、個性を伸ばすため、育成したい生徒像、身に付けさせたい資質・能力を意識した教育課程を推進する。

　真狩高に通学する生徒だけでなく、村外の高校に通学する村内在住の高校生に対し、バス定期購入費の2分の1を助成して保護者の負担を軽減することによって多様な教育を選択できる環境の整備を進め、将来を担う人づくりに取り組む。

▼特別支援教育

　特別教育支援員を1人増員し、小学校3人、中学校2人を配置する中で、子どもたちへの支援に努める。

　乳幼児から高校生までの切れ目のない支援体制を目指し、30年度に組織した教育支援委員会の機能を充実し、常に連携を蜜にした情報の共有化を図り、継続的かつ早期に向けた対応に取り組むとともに、関係者および保護者の理解を深めるため、研修会・講演会の開催を計画する。

▼小・中・高の連携

　小高連携による大豆学習、小中および中高連携による出前講座、小小連携による合同授業、小中連携による総合的な学習の発表交流など相互に学び、体験し、交流する連携事業に取り組むとともに、新たな連携を模索する。

(市町村 2019-04-02付)