安平町３１年度教育行政執行方針　義務教育学校設置へ　早来小・中　施設一体型

（市町村 2019-04-02付）

安平町教委・種田直章教育長

　【室蘭発】安平町教委の種田直章教育長は31年度教育行政執行方針で、北海道胆振東部地震に被災し仮設校舎で授業を行っている早来中学校について、早来小学校と施設一体型の義務教育学校を目指し準備と研修を進めることを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育の充実】

▼学校教育の推進

　町の幼児児童生徒の教育についての共通理解を図るため町幼小中高連携教育推進協議会の設置やコミュニティ・スクール、学社融合事業等で地域の教育力の活用を進めながら学校力の向上に努め、追分小学校・中学校で始めた小中9年間を見通した教育課程の編成によって系統性と円滑な接続に配慮した小中一貫教育を進めていく。

　震災被害によって仮設校舎で授業を行っている早来中については、新たな校舎建設までに追分校区で始めた小中一貫教育を導入することを検討するとともに、早来小と施設一体型の義務教育学校を目指して準備と研修を進める。

▼開かれた学校づくりの推進

　学校と地域の結び付きの強化や幼小中高連携を目的として町内のこども園、小学校・中学校、道立高校すべてに導入されたコミュニティ・スクールの役割によって学校運営の改善・充実に努める。

▼小・中学校における教育の充実

　教育内容の評価としては全国学力・学習状況調査や全国体力・運動能力テスト、運動習慣等調査の結果を検証・分析し、具体的な改善策に結び付けるとともに各校のコミュニティ・スクールや学校間で情報を交流・共有することで町内全体の学力、体力・運動能力の向上を目指す。

　学力向上については、小学校へ拡大される外国語活動や教科化への充実を図るために拡充を図っている外国語指導助手（ＡＬＴ）や小学校外国語活動巡回指導教員の配置を行っていく。

　また、小学校における「特別の教科　道徳」については、改訂の趣旨を押さえた授業内容や評価となっているかを検証し充実させる。

　町が独自の支援体制として配置する特別支援教育補助員は、増加する特別支援学級に効果的に配置を進めて在籍する児童生徒への支援を行っていく。

▼高校教育に対する支援

　追分高校では、幼小中高連携教育の取組やコミュニティ・スクールの導入によって地域との連携を深めた教育活動や通学面での継続した支援を行う。

【社会教育の充実】

▼ふるさと教育・学社融合の推進

　学校教育と社会教育が一体となった活動であるふるさと教育・学社融合事業では、ふるさとの自然や産業を学ぶことによってふるさとに誇りや愛する心を育み、若い世代が地域に定着したい魅力となって将来のまちづくりの担い手の確保と人材の育成に取り組んでいく。

(市町村 2019-04-02付)