浦臼町31年度教育行政執行方針 ICTの指導体制充実 校務支援システム早期導入
(市町村 2019-04-03付)

浦臼町浅岡哲男
浦臼町教委・浅岡哲男教育長

 【岩見沢発】浦臼町教委の浅岡哲男教育長は31年度教育行政執行方針で、教育支援端末機器の更新をはじめ、ICT教育の指導体制充実に努めることを表明した。学校における働き方改革アクション・プラン改定、部活動の在り方に関する方針などを作成するほか、校務支援システムの早期導入に向けた取組も推進することとした。

 教育行政執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の充実

 学校運営について、コミュニティ・スクール導入2年目となり学校の運営方針をより理解し、地域住民や保護者など誰もが気軽に参画することによって、ともに歩み開かれた学校をより良いものにしていこうとする意識の高まりを学校が的確に受け止め、活発な協議を進め学校運営の改善・充実に努め、確かな力と心優しい人づくりを推進する。また、就学援助制度、高校通学等支援助成、給食費の無料化などの子育て支援を継続し、各種検定料の拡充助成によって学びの意欲と基礎学力の向上に努める。

 開基120年記念事業に参加することで、ふるさとを大切にする心を育み、これまでの「何を学ぶのか」に加え、言語活動を重視し「どのように学ぶのか」「何ができるようになるのか」、さらには「なぜ学ぶのか」という学習意義の推進に努める。

 学習指導について、30年度の全国学力・学習状況調査の結果を真摯に受け止め、基礎知識・技能の定着に向け、小中連携し統一した授業のスタイルや学習規律、主体的・対話的で深い学びの指導方法の確立を目指す。小学校は学びの基礎基本が重要であることから、町独自に教諭を配置して個に応じた学習環境を整え、学びの支援を続ける。

 また、グローバル化の進展による厳しい挑戦の時代を生き抜く資質・能力を備える人材育成に向けて、情報技術を生かした授業を推進するため教育支援端末機器(コンピューター)の更新に併せ、多機能機、各教室には大型モニター化を図り、機能的な授業改善によって、質の高いICT教育の指導体制の充実に努める。

 連携教育について、幼児教育は、生涯にわたる人格形成の基礎・基本を培う上で大変重要。町部局との連携はもとより、こども園、小・中学校のつながりを密に、連携強化に向けた支援に努める。

 また、小1プロブレム、中1ギャップの未然防止、小中間の乗り入れ授業の実践や教職員の情報共有を深める。地域とともに、コミュニティ・スクールや家庭サポート企業との連携を活用しキャリア教育と社会的マナーを身に付ける環境づくりに努める。

 外国語教育について、新学習指導要領により32年度から小学校高学年は英語の教科化、中学年は外国語活動として標準授業時数が増えることから、授業を全面的に前倒し、要領に明記されていない低学年においても取組を進める。外国語指導助手を中学校に通年配置し、中学校英語教育の充実、小学校においては教科化を見据え、子どもたちが英語で日常的なコミュニケーションをとることができる力を身に付けられるようALTの支援体制を整え、グローバル化による急速な情報化社会で生き抜く力の育成に努める。

 いじめ・不登校について、望ましい人間関係を醸成し楽しい学級生活を送るため、学級集団に関する情報を分析し児童生徒の意欲や解決すべき課題を把握するアンケート「hyper―QU」を全学年で継続的に実施し、町いじめ基本方針改定の周知徹底を図り関係者との連携を密にし、スクールカウンセラーの活用を図り、未然防止と適切な実態把握による早期発見に努める。 

 学校運営について、地域全体で子どもたちの成長を支えることができるよう学校運営の改善・充実や、地域づくりに有効となるコミュニティ・スクールを30年度より本格的に導入し、良い学校は良い地域から育ち、良い学校は良い地域をつくる取組に努める。

 学校での働き方改革について、教職員が健康で働ける環境、子どもと向き合う時間の確保に向け、町立学校における働き方改革アクション・プラン改定、部活動の在り方に関する方針などを作成し、持続可能な学校運営体制の整備に努めるとともに、校務支援システムの早期導入に向けた取組の推進に努める。

(市町村 2019-04-03付)

その他の記事( 市町村)

小樽市31年度教育行政執行方針 1中学を道徳推進校に プログラミング教育で研修講座

小樽市林秀樹  【小樽発】小樽市教委の林秀樹教育長は31年度教育行政執行方針において、中学において道徳が教科化されることから中学校1校を道徳教育推進校に指定する方針を示した。また、小学校のプログラミング教...

(2019-04-03)  全て読む

部活動休養日 週当たり2日以上に 清里町教委が働き方改革アクション・プラン改訂

 【網走発】清里町教委は、学校における働き方改革「清里町アクション・プラン」を改訂した。道教委のアクション・プラン策定に伴い、部活動休養日に関する項目の内容を一部変更した。  町教委は、道...

(2019-04-03)  全て読む

札幌市教委 部活動の方針策定 改善・充実へ具体案 バランスとれた指導、活動基準など

 札幌市教委は、札幌市立学校にかかる部活動の方針を策定した。自立した札幌人の育成に向け、学ぶ力の育成など3つの観点から部活動の具体的な在り方を示した。部活動指導者に対して、生徒に考えさせる場...

(2019-04-03)  全て読む

31年度の人権教育推進事業―札幌市教委 推進校20校程度指定 実感伴う指導方法など研究 

 札幌市教委は、31年度の人権教育推進事業について、研究推進校を20校程度指定する。各学校における人権教育の充実を図るもの。研究推進校は、民族教育や子どもの権利などの人権課題について、学校外...

(2019-04-03)  全て読む

芦別市31年度教育行政執行方針 2中学校区で授業交流 CS導入し学校づくり

芦別市福島修史  【岩見沢発】芦別市教委の福島修史教育長は31年度教育行政執行方針において、コミュニティ・スクールを導入し、地域とともにある学校づくりを推めていく考えを表明した。小中一貫教育の推進に向けては...

(2019-04-03)  全て読む

栗山町31年度教育行政執行方針 ICT環境の充実図る 道介護福祉学校 高専化へ調査

栗山町南條宏  【岩見沢発】栗山町教委の南條宏教育長は31年度教育行政執行方針で、分かりやすい授業に向けて学校のICT環境充実を図る考えを示した。町立の道介護福祉学校については、専門職短期大学や高等専門学...

(2019-04-03)  全て読む

月形町31年度教育行政執行方針 32年度CS実施へ検討 小・中学校にタブレット

月形町古谷秀樹  【岩見沢発】月形町教委の古谷秀樹教育長は31年度教育行政執行方針で、32年度からのコミュニティ・スクール実施に向けた検討を行う考えを表明した。また、小・中学校のパソコンをタブレット型に変更...

(2019-04-03)  全て読む

妹背牛町31年度教育行政執行方針 学校運営協議会立ち上げ 小学校にタブレット導入

妹背牛町土井康敬  【岩見沢発】妹背牛町教委の土井康敬教育長は31年度教育行政執行方針で、コミュニティ・スクールの取組として、学校運営協議会を立ち上げる考えを示した。このほか小学校でタブレット型端末を導入する...

(2019-04-03)  全て読む

安平町31年度教育行政執行方針 義務教育学校設置へ 早来小・中 施設一体型

安平町種田直章  【室蘭発】安平町教委の種田直章教育長は31年度教育行政執行方針で、北海道胆振東部地震に被災し仮設校舎で授業を行っている早来中学校について、早来小学校と施設一体型の義務教育学校を目指し準備と...

(2019-04-02)  全て読む

環境教育・環境学習を推進 学校の取組広く発信 札幌市が基本方針を改訂

 札幌市は、環境教育・環境学習基本方針を改訂した。環境教育・環境学習の基本的な考え方を明らかにし、継続的に取組を進めていくための方向性を示すもの。子どもに対する環境教育・環境学習が、市の取組...

(2019-04-02)  全て読む