道内3校が優秀実践校 子供の読書活動文科大臣表彰(学校 2019-04-04付)
文部科学省は、31年度文部科学大臣表彰(子供の読書活動優秀実践校等)の受賞校・図書館・団体を決定した。本道からは優秀実践校として、札幌南高校、苫小牧市立北星小学校、釧路市立中央小学校の3校が栄誉に輝いた。表彰式は23日、「子ども読書の日」を記念して開催される子どもの読書活動推進フォーラムで執り行う。
本道における31年度文科大臣表彰(子供の読書活動優秀実践校等)の受賞校・図書館・団体の主な取組内容はつぎのとおり。
【優秀実践校】
▼札幌南高校
学校祭において文学作品についての考察、発表及び交流の場を23年度から設定するとともに、24年度から他校の図書局と学校における読書活動の取組について意見交換を行うなど、生徒が自主的に読書活動に取り組んでいる。
同窓会や大学などの地域の人の協力を得て、24年度から著名作家との交流、25年から「古典の日」にちなんだ展示、朗読会、26年度からトークライブを行うなど、学校図書館を開放した事業を実施することで、生徒にとって学校図書館がより身近な存在として感じられるようになり、利用の促進が図られた。
26年度から校内におけるビブリオバトルの普及・啓発を行うとともに、全国大会に向けた校内予選を実施することで、生徒の思考力や表現力の向上を図ることができた。
▼苫小牧市立北星小学校
27年度から苫小牧市学校司書配置事業のモデル校として市内で初めて配置された学校司書と司書教諭が中心となり、読み聞かせ、季節に合った学校図書館の装飾を工夫するなど読書活動や読書環境を充実させることで、学校図書館を利用する児童や図書貸出冊数が大幅に増えるとともに、学校における読書活動の取組を他校に情報発信することができた。
国語科の年間指導計画に基づき学校図書館を活用した授業を学級担任と学校司書とのチーム・ティーチング方式で行ったことによって、学校図書館の有効活用が図られるようになった。
PTA図書ボランティアとの連携を図り、図書の修理、台帳整理などの取組を充実させたことによって、学校図書館の環境整備を充実することができた。
▼釧路市立中央小学校
担任だけでなく管理職や担任外教員も学級における朝読書に参加するなど、学校図書館全体計画に基づき全校体制で読書活動を推進するとともに、道教委の学校図書館活用促進事業指定校として、学校図書館を活用し、お気に入りの本を紹介し合う授業、調べた内容について報告し合う授業、物語を読み感動したことを伝える授業や登場人物に手紙を書き発表し合う授業などに取り組むことで、学校図書館の活性化が図られるようになった。
ボランティアとの連携を図り、季節に合った本の紹介コーナーを設置するとともに、図書館の掲示物を工夫したりするなどの環境整備を図ることによって、学校図書館を利用する児童が増加した。
28年度から実施している釧路市地域学校協働本部事業による地域コーディネーターの積極的な働きによって、地域の読み聞かせサークルと連携した読み聞かせ活動が全学級で行われることで、児童の読書に対する興味・関心が高まった。
【優秀実践図書館】
▼浜頓別町立図書館
読書習慣の形成に向け、小学生と中高生それぞれを対象に、新着本や図書館でのイベントなどを伝える図書館だよりを29年度から月1回発行することで、子どもたちの来館者数、貸出数の増加につなげることができた。
浜頓別小学校を年4回訪問し、様々なテーマの本を児童に紹介するブックトークを26年度から行うことで、読書に興味・関心をもたせることができた。
ゼロ歳児健診時において、ボランティアによる読み聞かせや幼児に絵本を贈る取組を17年度から実施するとともに、学童保育や高齢者施設など普段来館が難しい年代に対しての出張お話し会を29年度から実施することで、地域における読書活動の活性化を図ることができた。
▼北見市立中央図書館
15年度から乳幼児健診時にボランティアとの連携を図り、家庭における読み聞かせ用の絵本を紹介するとともに、27年度には新館がオープンし、絵本の配布や図書館カードの作成を呼びかけたりする絵本スタート事業や子ども向け上映会を実施することで、親子が図書館に出向くきっかけとなり、子どもの図書館利用者数が倍増した。
昭和61年度から北見市出身のタレントが読み聞かせなどを行うものまね読み聞かせ&トークショーのほか、平成29年度からJAXA職員が講話等を行うサイエンス講演会を開催するなど、図書館の利用が少ない中・高校生の興味を引くような取組などを実施したことで、来館者数の増加を図ることができた。
教員を対象とした学校図書館運営相談や、朝読書や調べ学習に必要な図書をセットで届ける学校支援貸出セットの整備などの学校支援の充実によって、団体貸出数が大幅に増加した。
【優秀実践団体】
▼ブックスタートをサポートする会(岩内町)
設立当初から年6回開催する乳児10ヵ月育児相談における読み聞かせ活動や選書について保護者へのアドバイス、独自に作成した絵本リストを対象者へ配布することで、家庭における読書活動の推進が図られた。
町の読書イベント「うきうき絵本フェスタ」の企画・運営を行い、地域住民の読書活動に対する興味・関心を高めることができた。
布製の絵本を独自に作成し、公立図書館と連携して乳幼児を対象に月に2度、読み聞かせを行うことで、乳幼児に本や物語などへの興味・関心をもたせることができた。
▼おはなしの会「どんぐり」(富良野市)
設立当初から市立図書館で親子を対象とした読み聞かせを毎週継続して行うとともに、小学校への出張読み聞かせやクリスマスお話し会などの様々な活動を実施することで、市立図書館の来館者数が増加した。
市の読書イベント「子どもの図書館まつり」の実行委員を務め、企画や運営に対する支援を行ったことによって、イベントの質の向上が図られたとともに、地域の読書活動を活性化することができた。
道内各地の市町村における読書活動の視察研修を行うことで、会員の資質の向上を図ることができた。
(学校 2019-04-04付)
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