浦河町３１年度教育行政執行方針　学力向上対策　最重点に　小学校外国語指導教員配置

（市町村 2019-04-12付）

浦河町教委・浅野浩嗣教育長

　【浦河発】浦河町教委の浅野浩嗣教育長は31年度教育行政執行方針で、学力向上対策と新学習指導要領への対応を最重点課題として取り組む考えを示した。新たに、小学校外国語活動巡回指導教員を配置し、来年度からの3・4年生の外国語活動と5・6年生の英語科の全面実施に対応していく方針を明らかにした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

▽確かな学力を育成する学習指導の充実

　各小・中学校の教員を推進委員とする学力向上推進委員会を設け、全国学力・学習状況調査と標準学力調査の結果分析の情報交流や学力向上対策の検討、推進委員による授業公開、秋田県大館市への視察研修を行い、1年間の活動の成果として町内統一した授業改善「浦河スタイル」のリーフレットを作成し全教員に配布した。

　今後、この活用を図るとともに、さらに授業改善を徹底するため、大館市からの講師の招へいや当町教員を派遣し、授業力の向上に努め児童生徒の学力向上につなげる。

　4月の調査終了後、各学校では自校採点し結果分析と対策を講じるとともに、学力向上推進委員会で町内共通の学力向上策を検討し、具体的な取組を進める。

　さらに、浦河高校生徒による小中学生への学習指導である学習サポートボランティアを同校と連携し取り組んでいく。

　新たに、小学校外国語活動巡回指導教員を配置し、来年度からの3・4年生の外国語活動と5・6年生の英語科の全面実施に対応していく。

▽豊かな心と健やかな体の育成

　道徳教育は、各学校の道徳教育推進教師を中心に、授業公開と積極的な実践交流に取り組んでいく。

　児童生徒サポート事業では、いじめや不登校などの早期発見と解決のため、新たにスタッフを増員し、スクールソーシャルワーカーによる定期的な学校訪問を各小・中学校に対し行い、関係機関と連携し、心のケアと予防に努める。

　体力づくりについては1校1実践を行うとともに、柔軟性や敏しょう性、走力など具体的な目標値を設定し、児童生徒一人ひとりの体力向上を進める。

　食育については、児童生徒が望ましい食習慣を身に付け健康な生活ができるとともに、食を通して郷土浦河の文化や伝統に対する理解と関心を深めるよう、学校給食を生きた教材として活用するなど、栄養教諭の指導や各教科などと関連した指導に努める。

▽特別支援教育の充実

　特別支援教育支援員を配置し、子どもたちの学校生活を支援するとともに、特別支援教育連携協議会の活動を通して、学校、関係機関、保護者が情報を共有し研修する機会を提供していく。

　また、子どもの発達を記録するため、新入学児童の保護者に子育て支援ファイル「おーるうぇいず」を配布し、さらなる活用の促進に努める。

▼地域とともにある学校づくりの推進

　中学校区ごとの学校運営会議の設置に向け、学校の運営に保護者や地域の皆さんの参画が必要なことから、地域の学校教育の在り方を考える会で、コミュニティ・スクールの在り方などを具体的に検討するとともに、小中一貫教育や地域の課題について議論を深めていく。

　また、教育委員の学校訪問に社会教育委員も出席し、社会教育の立場から学校支援を考える機会として続けていく。

　浦河高校に対しては、浦河高校支援推進協議会を通じ、生徒の各種研究活動などの支援とともに、生徒募集対策についても協力していく。

▼社会教育の推進

▽生涯学習推進体制の充実

　学びの循環を推進するため、学習指導ボランティアやうらかわの達人、体験移住者の皆さんなど優れた技能や知識をもつ人材を、身近な指導者として地域や学校で活用する。

　コミュニティ・スクール化に向け、地域と学校が連携・協働する仕組みが必要であり、このため地域学校協働本部などの社会教育の体制づくりを進めていく。

(市町村 2019-04-12付)