３１年度札幌市教委のアイヌ民族教育　指導資料第６集作成へ　関連法成立後に内容修正

（市町村 2019-04-12付）

　札幌市教委は、31年度の研究開発事業「アイヌ民族に関する教育の充実」で、『アイヌ民族の歴史・文化等に関する指導資料』第6集を作成する方針だ。アイヌ民族に関する教育の普及・啓発を図るもの。国が2月に閣議決定した「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律案」の正式決定後、改訂内容を第6集に盛り込むこととしている。

　研究は、子どもたちに互いに尊重し、支え合いながら、ともにより良く生きようとする態度を育むため、札幌市学校教育の重点における学校教育の今日的課題の中の「人間尊重の教育」として実施するもの。

　研究テーマ「アイヌ民族の歴史や文化等に関する教材開発や指導方法の工夫改善等についての実践的研究」のもと、研究成果の普及・啓発を図る。

　また、研究の視点等を、①社会科等における授業の進め方に関する研究②研究成果の普及・啓発を図る指導資料の改訂―の2点とした。

　研究推進委員は、小・中学校の教諭や市アイヌ教育相談員、アイヌ協会の職員などで構成する。

　31年度は、『アイヌ民族の歴史・文化等に関する指導資料』の第6集を作成する方針。20年3月の第5集発行から11年ぶりとなる。

　第6集の作成に当たって「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律案」の正式決定後、改訂内容を反映することとしている。

(市町村 2019-04-12付)