道小・道中・道公教が道教委に要望　若手の実践力向上施策を　専門スタッフ充実も求める

（関係団体 2019-05-13付）

左から村上学校教育監、安田会長、大石会長、新沼会長

　道小学校長会・道中学校長会・道公立学校教頭会は９日、道教委に『北海道文教施策・予算策定に関する要望書』を提出した。道小の大石幸志会長、道中の新沼潔会長、道公教の安田仁昭会長が道教委を訪問。村上明寛学校教育監に要望書を手渡し、学校における働き方改革のより一層の推進、ＩＣＴ環境の地域格差の解消、若手教員の実践力向上に向けた施策の充実などを求めた。併せて、道小と道中は「北海道教育の質の向上をめざす教育条件の整備に関する提言～“チーム北海道”として」を提出。専科指導の加配措置による教員一人当たりの週授業時数の改善、多様な専門スタッフの配置と専門職員の導入など、人的配置の充実を提言した。

　要望書は、令和２年度の文教施策・予算策定に当たり、①学校経営の一層の充実と教育課程の推進および教育条件の整備・改善②教職員の資質の向上を図る研修の促進と内容の充実、強化③意欲をもって職務に専念できるよう、教職員の地位および待遇の改善④教職員の福祉および再雇用や退職後の生活安定の確保⑤国、道の施策として関係諸機関への働きかけ―を柱に構成。

　①では学校における働き方改革のより一層の推進や、新年度スタート時における加配・期限付教員の確保、英語・理科など専科指導のための正規教員の加配など人的配置について要望した。

　今日的課題への対応として、校務用パソコンの一人１台導入、ＬＡＮの接続整備による校務支援システムなどＩＣＴ環境の地域格差の解消のほか、学校の調査事務の整理・削減などを盛り込んだ。

　②では、教職員の識見や研修意欲を高めるため、若手教員の実践力向上に向けたより一層の施策の充実、経験の浅い期限付教員の基本的研修の実施などを求めている。

　道小と道中の連名で提出した「北海道教育の質の向上をめざす教育条件の整備に関する提言～“チーム北海道”として」は「新学習指導要領の趣旨を生かした授業改善に向けた教育条件」「“チームとしての学校”実現に向けた教育条件整備」について提言。

　具体的には、持続可能な学校指導・運営体制の構築に向け、専科指導の加配措置による教員一人当たりの週授業時数の改善、教員の働き方改革の状況を踏まえた児童生徒の学習評価の工夫改善、教員の人的配置、多様な専門スタッフの配置と専門職員の導入などを提言。チーム力向上のため、家庭・地域・関係機関などとの連携・協働体制の整備について提言した。

　要望書と提言を受け取った村上学校教育監は、内容を十分に検討した上で、後日回答する意向を表明した。

(関係団体 2019-05-13付)