オホーツクバンドクリニック開く　短時間で効果的活動へ　３０人参加　北見地区吹奏楽連盟

（関係団体 2019-05-17付）

玉川学園の土屋教諭を講師に招いた

　【網走発】北見地区吹奏楽連盟（河西未来生理事長）は１１日から２日間、遠軽町立南小学校で第２３回オホーツクバンドクリニックを開いた。活動時間の短縮など部活動の在り方が大きな転換期を迎えていることを受け、短時間で効果的な活動方法を中心に講座を設定。管内小・中・高校の吹奏楽指導者など約３０人が参加し、講義などを通して研鑚を積んだ。

　オホーツク管内は、全国大会出場経験の多い遠軽高校をはじめ強豪校がひしめく地区で、日々の練習に熱心に取り組む学校も多い。

　そうした中、文化庁が「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」、道と道教委が「北海道の部活動の在り方に関する方針」を策定し、合理的かつ効率的・効果的な活動や適切な休養日等の設定などが求められることとなった。

　それを受け、短時間で効果的な活動に取り組んでいる玉川学園中学部吹奏楽部顧問の土屋和彦教諭を講師に招へい。「これからの吹奏楽指導」をテーマに講座を展開した。

　開会に当たり河西理事長は、「短い時間でも子どもたちが満足できる活動、我々もゆとりある中でどう指導していけばいいかなどについてヒントを得られれば」と述べた。

　後援した遠軽町教委の河原英男教育長は、部活動の在り方に関する動向を示し、取組の成果に期待。

　続いて、土屋教諭が玉川学園中学部の取組などについて紹介した。

　玉川学園は音楽教育を推進しており、音楽の授業以外でも日常的に歌を歌うなど、様々な教育活動の中で音楽を取り入れている。吹奏楽部もその音楽教育の上に成り立っており、「部活動も学校の音楽教育の一部を担っている」と話した。その上で、音楽の授業と吹奏楽部の活動を結び付けた横断的な学習などを提案。

　また、各学校の現状や工夫などについて参加者間で交流。多くの学校で国や道の方針に沿って活動を進めているものの、「ほかの業務が多忙でなかなか部活動に顔を出せない」「少ない時間の中で個人練習、基礎合奏、合奏をどのように効果的にやっていけばいいのか」などの意見が。

　午後からは、北見市立常呂中学校・網走市立第二中学校・遠軽町立南中学校合同バンドをモデルバンドに、時間短縮に向けた練習方法などを実践した。

　２日目は、作曲家の鈴木英史氏を講師に、専門的指導を中心とした講座を行った。

(関係団体 2019-05-17付)