秩父別町の教育行政執行方針 CS導入し学校づくり 保護者対象に学習機会提供(市町村 2019-05-21付)
秩父別町教委・小林宏明教育長
【岩見沢発】秩父別町教委の小林宏明教育長は令和元年度教育行政執行方針で、地域の教育力を生かした学校づくりの推進に向けてコミュニティ・スクールを導入する考えを示した。このほか、子どもたちの望ましい生活習慣の定着を図るため、保護者を対象とした学習の機会や情報提供などの取組が促進するよう、PTAなどと連携した指導・支援に努めていく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
小・中学校においては、学習指導要領に基づき、子どもたちが社会の一員として自立・協働し、創造性を高めるために必要となる教材・教具や学習支援員の経費などを計上し、確かな学力、豊かな心、健やかな体のバランスの取れた、変化の激しい時代を生き抜く力を育む教育の推進に努めていく。幼児・家庭教育については、町長部局や小学校と連携を図りながら、発達や学びの連続性を踏まえた幼児期における教育の充実を目指すとともに、子育てサロンやブックスタートなど子育て支援に努めていく。
特別支援教育について。共生社会の形成に向けて、障がいのある子どもとない子どもがともに学ぶインクルーシブ教育システムの理念を踏まえ、教育的支援を必要とする子ども一人ひとりのニーズに応じた指導や支援の充実を図るとともに、子どもの教育環境の整備に努めていく。
外国語活動・英語教育については、学級担任が外国語指導助手と連携を図り、効果的な学習活動や小学校への乗り入れ授業が展開されるよう、教育環境の整備に努めていく。郷土を愛し、発展させていこうとする気持ちを育むことができるよう、秩父別の自然や文化などの教育資源を活用した学習や、町に入植した先人たちの歴史や文化などに関する学習の充実に努めていく。
児童生徒の道徳性を養う“考え、議論する道徳”の実現に向け、問題解決的な学習を適切に取り入れるなど、指導方法の工夫改善を図る校内研修の実施や、学校の教育活動全体を通じた人権教育の推進に努めていく。また、学校図書館や町立図書館のより一層の効果的な活用を工夫することで読書活動の充実を図るとともに、図書コーナーを新設するなど、子どもたちの読書環境づくりに努めていく。
いじめ・不登校について。早期発見・対応に向けたいじめ問題対策連絡協議会を毎年開催するとともに、年2回のアンケート調査の実施や、スクールカウンセラーを利活用することで、子どもや保護者の不安を解消するための教育相談体制の充実に努めていく。
情報教育について。子どもたちをネットトラブルから守るため、保護者向け啓発資料の配布など情報モラル教育の一層の充実を図るとともに、子どもたちが情報を適切に取り扱う能力を育成する。
体力について。生涯にわたって健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現させ、体力・運動能力の向上を図るとともに、町独自の強調月間を設定するなどして、学校・家庭・地域・行政が一体となった健康教育の充実に努めていく。
保護者や地域住民と連携・協力した子ども理解の場や機会の設定、緊急時における学校の危機管理体制の強化に向けた行政指導・支援の充実によって、信頼される学校づくりの構築に努めていく。家庭との連携については、家庭学習や運動の習慣化をはじめ、ルールに基づく携帯電話やスマホの適切な利用など、望ましい生活習慣の定着を図るため、保護者を対象とした学習の機会や情報提供などの取組が促進するよう、PTAなどと連携しながら指導・支援に努めていく。
地域の教育力を生かした学校づくりの推進について。幅広く地域住民などが学校運営に参画し、学校と地域が力を合わせて子どもの成長を支えるコミュニティ・スクールを学校に導入するとともに、子どもが多様な体験を行うことができるよう、経験や技能をもつ地域の人材を利活用した魅力ある教育活動を推進するなど、指導・支援に努めていく。
地域の特色を生かした子どもの活動拠点(居場所)づくりについて。放課後や長期休業における学習や多様な体験活動の機会の提供など、豊かな教育環境を整備するとともに、学校と地域が連携・協働した新たな活動機会の工夫に努めていく。
(市町村 2019-05-21付)
その他の記事( 市町村)
対話の大切さなど学ぶ 湧別で子育て講演会 地元建設業者が企画
【網走発】子育て講演会が18日、湧別町文化センターで開催された。町内で建設業を営む㈱西村組(西村幸浩社長)が、「子育てに悩むお母さんたちの参考になれば」と社会貢献活動の一環として企画。参加...(2019-05-24) 全て読む
網走市学力向上推進委が全体会議 12月にフォーラム 全校が“チーム網走”で
【網走発】網走市学力向上推進委員会は21日、市役所西庁舎で本年度第1回全体会議を開いた。12月に第7回学力向上フォーラムを開催するなど、本年度の推進計画を確認。市内児童生徒の学力向上に向け...(2019-05-24) 全て読む
校長会教頭会令和元年度役員体制 根室管内5市町 校長会は4市町が新会長 教頭会 別海以外で全役員一新
【釧路発】根室管内5市町校長会および教頭会の本年度役員がまとまった。校長会・教頭会とも別海町を除く4市町で会長が交代。また、校長会は根室市と標津町、教頭会は別海町以外で全役員が一新となった...(2019-05-24) 全て読む
胆振管内11市町 校長会 伊達市など新会長 教頭会は7市町で会長交代
【室蘭発】胆振管内各市町小・中校長会および教頭会の本年度役員がまとまった。校長会は伊達市など7市町で会長が交代。教頭会は、苫小牧市、登別市、伊達市、豊浦町、壮瞥町、安平町、むかわ町で会長が...(2019-05-23) 全て読む
平成30年度教職員相談室利用状況―札幌市教委 前年度比75件減の142件 1人で抱え込まず活用を
札幌市教委は、平成30年度教職員相談室利用状況をまとめた。相談件数は、前年度比75件減の142件。相談内容では、「仕事」が21件減の74件、「健康」が49件減の34件と、ともに大きく減少し...(2019-05-22) 全て読む
札幌市教委いじめ防止基本方針 認知漏れの防止を徹底 教育委員会会議で改定案承認
札幌市教委は、教育委員会会議でいじめ防止基本方針改定案の承認を受けて、方針を改定することとした。国の改定に準じて、「けんか」にかかる記述を追記するほか、学校いじめ防止基本方針に基づく取組の...(2019-05-20) 全て読む
小学校英語専門教師配置事業―札幌市教委 研究推進校 本年度は10校予定 24日まで募集
札幌市教委は、本年度の小学校英語専門教師配置事業について研究推進校を10校指定する。現在、研究推進校を募集しており、24日まで受け付ける。推進校は、新学習指導要領の全面実施に向けた外国語活...(2019-05-17) 全て読む
令和3年度小中一貫教育導入 さらなる小中連携推進―清里町教委 施設分離型 年度内に協議会
清里町は平成27~29年度の3年間、道教委の小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業の指定を受け、清里小学校、清里中学校、清里高校の3校で連携した取組を進めてきた。現在も同様の取組が続いてい...(2019-05-16) 全て読む
30年度悩み・いじめアンケート―札幌市教委 1割程度が「相談しない」 さらなる指導の充実必要
札幌市教委は、平成30年度「悩みやいじめに関するアンケート調査」の結果をまとめた。「あなたは自分がいじめられたら、誰に相談するか」という質問に対して「誰にも相談しない」と回答した児童生徒は...(2019-05-16) 全て読む
平成30年度の就学援助受給率―札幌市教委 6年連続で減少 0・7ポイント減の14・09%
札幌市教委は、平成30年度の就学援助受給率をまとめた。就学援助を受けた児童生徒数は前年度比1023人減の1万8797人。受給率は前年度比0・7ポイント減の14・09%と、24年度をピークに...(2019-05-15) 全て読む