道高校水産教育研究会が大会　基幹産業の発展目指し　人材育成に向け意見交換

（関係団体 2019-06-14付）

３校から教職員など約５０人が参加した

　【函館発】道高校水産教育研究会（会長・木村司小樽水産高校長）は６日、函館水産高校で令和元年度道高校水産教育研究大会を開いた。小樽水産高、函館水産高、厚岸翔洋高校の３校から、教職員など約５０人が参加。研究協議や分科会での意見交換を通して、本道の基幹産業でもある水産業の充実・発展を目指した。

　研究主題「新しい時代をリードする創造的な水産・海洋教育はどのようにあればよいか」のもと、職業人に求められる専門的な知識・技能が拡大・高度化していることを踏まえ、自ら学び、地域社会の中で自らキャリア形成を行うことができる専門職業人を育成する在り方を研究するとともに、未来を見据えた創造的な水産・海洋教育の在り方について研究を進めてきた。

　木村会長が開会あいさつ。

　研究会と大会の意義を説明するとともに、「部活動や働き方改革など、教育改革が確実に進行している」と述べ、各校での対応を呼びかけた。

　本道の水産業にふれ、「まだまだ伸びしろのある基幹産業。大会を通して、水産業の発展を支える人材の育成につなげてほしい」と大会の成果に期待を寄せた。

　来賓あいさつでは、渡島教育局の五十嵐晋局長が登壇。

　「世界的にも海洋問題と水産業への関心は高まっている。大会での活発な協議に期待している」と述べた。

　研究協議では、第１分科会が「各校の特色を生かし、水産・海洋教育を活性化させる地域産業界との連携はいかにあるべきか」、第２分科会が「新学習指導要領の趣旨を踏まえ、生徒の資質、能力を伸ばすための水産・海洋教育はいかにあればよいか」のテーマで発表した。

　このうち、函館水産高の大山知幸教諭は、第１分科会で、同校と地域産業界の関係性や生徒の就職同校について発表。地域の漁業組合と連携し、未使用資源の活用方法に関する研究に継続して取り組むなど、地域産業との連携に関する取組を紹介した。

　一方、進路指導への課題として「地域産業と歩調を合わせた人材育成が必要」と強調。

　今後の課題として「地域の求める人材を見極め、協力しながら育成していくシステムづくりを模索していきたい」とした。

　研究協議終了後には、海洋工学、水産食品系、潜水系の学科別での専門部会で意見協議が行われた。

　研究会終了後、全国大会の出場者が発表され、函館水産高の大山知幸教諭、厚岸翔洋高の小坂実顕教諭と鶴岡理教諭の３人が、８月に山形県で行われる全国大会に出場する。

(関係団体 2019-06-14付)