札教研事業春の研究集会―札幌市教委⑤ＬＧＢＴへの理解深めて

（関係団体 2019-06-14付）

ＬＧＢＴに関する講演などを行った

　札幌市教委は１１日、元年度札幌市教育研究推進事業（＝札教研事業）春の研究集会を開いた。各研究部が市内の各学校等を会場に、国語や算数・数学、社会、外国語活動、道徳などの公開授業などを実施。授業改善のヒントや、授業づくりの手立てなどを示し、教職員の資質・能力の向上に努めた。

◆小中合同教育相談研究部会　ちえりあ

　小中合同教育相談研究部会の会場となった市内ちえりあでは、本年度の研究推進に関する説明のほか、ＬＧＢＴに関する講演などが行われた。

　はじめに、伊藤宣喜研究部長が本年度の研究について説明。教育相談の概要について解説したほか、教育相談の活動の具体として「人間関係を育てる」「集団や社会の適応力を育てる」など４点を示した。

　また、研究テーマを「子どもたちが“安心して学び、生活を送る”ための基礎を追求する教育相談」と、研究の視点を「子どもたちが安心して学び、生活を送るための基礎を追求」「基礎の追求で得た、研究成果を各校で広める」の２点を据えたことを説明した。

　続いて、レインボーファミリー札幌代表の武藤義弘氏が「安心して学び、生活を送るために」と題して講演。ＬＧＢＴについて日本の総人口の約８％と言われていること、人には体の性や心の性、好きになる性と、様々な種類があることを説明した。

　学校におけるＬＧＢＴ当事者への配慮として「性的指向・性自認に関するいじめを許さない姿勢を明確化すること」などを求めた。

　また、にじいろスマイル代表の田中純氏が、存在する人間すべての性の在り方を包括する概念のＳＯＧＩについて説明した。

　このあと、各区の推進体制を確認し、秋の研究集会に向けて意見交換した。

(関係団体 2019-06-14付)