札幌市教委が高校入選で　インフル罹患者に追検査　道教委の方針受け改善

（市町村 2019-06-27付）

　札幌市教委は２６日、全市立の中学校・中等教育学校・高校・特別支援学校長宛に通知「道立高校入学者選抜における改善および札幌市立高校の対応について」を発出した。道教委の道立高校入学者選抜における改善の基本方針を受け、「一般入学者選抜における学力検査」「インフルエンザ罹患者等への対応」について改善することを決定。一般入学者選抜の学力検査では、すべての生徒に同一の問題を課し、各教科の配点を現行の６０点から１００点に、解答に要する時間を４５分から５０分にそれぞれ変更する。また、学力検査当日におけるインフルエンザ罹患者等の受検者については、追検査の機会を設けることとした。

　高校の入学者選抜に当たっては、国の通知において、基礎的・基本的な知識および技能の習得とともに、思考力、判断力、表現力等についてもバランスよく問うことに留意し、知識および技能を活用する力に関する出題の充実に配慮することが示されている。

　インフルエンザ罹患者等の対応についても国の通知において、生徒がインフルエンザなどで体調を崩したまま受検に臨むことがないよう配慮する必要性が示されている。

　これを踏まえ、道教委は道立高校入学者選抜における改善の基本方針を策定。改善の基本方針は、①一般入学者選抜における学力検査②定時制課程における選抜方法の多様化③インフルエンザ罹患者等への対応―の３点となっている。

　市教委では、基本方針を受け、同様に改善を図ることとした。

　新学習指導要領の趣旨を踏まえ、一般入学者選抜の学力検査はすべての生徒に同一の問題を課し、すべての教科で基礎的・基本的な知識および技能とともに、思考力、判断力、表現力等についてもバランスよく出題するものに改善。各教科の配点を現行の６０点から１００点に、解答に要する時間を４５分から５０分にそれぞれ変更する。新学習指導要領の実施時期を踏まえ、令和４年度入学者選抜から取り入れることとした。

　インフルエンザ罹患者等への対応としては、学力検査当日におけるインフルエンザ罹患者等の受検者が本来の力を発揮できるよう、追検査の機会を設定。３年度入学者選抜から実施する。

　定時制課程における選抜方法の多様化については、すでに市立札幌大通高校で自己推薦入試を取り入れていることから、新たな対応は取らないこととした。

(市町村 2019-06-27付)