低学年児童の負担減へ札幌市教委 給食で合成樹脂食器 来年度試行に向け検討(市町村 2019-08-23付)
札幌市教委は学校給食における合成樹脂食器導入に向け、検討を進めている。食器の重量や大きさなどを踏まえ、低学年児童にとっての負担を軽減するためのもの。学校給食運営委員会に諮り、来年度以降にもモデル校で試行的に導入するなどし、研究を進めていく。
市教委は平成8年度に道産米の消費拡大対策の一環として、市内の学校給食で米飯用茶碗に強化磁器食器を導入した。9年度からはステンレス食器改善のため強化磁器食器を順次、導入。17年度にステンレス食器を廃止した。
ステンレス食器から強化磁器食器へ移行して約10年が経過した昨年11月、教育長から強化磁器食器についての諮問を受けて12月に専門の検討部会を設置。子どもたちに安心・安全で望ましい学校給食を提供するため、よりよい食器の在り方について様々な視点から議論を重ねた。
また、児童生徒、保護者、学級担任および栄養教諭・栄養士に、現行食器に対するアンケートを実施。現行食器に対する満足度は高く、大きさ・重さはちょうど良いとの回答が多かった。
強化磁器は見た目や口当たりがよく、料理の温かさや重さが伝わりやすいことから食事マナーや食文化の体得、物を大切にする心を養成するなど有効性が高いとの意見もあった。
しかし丼の場合、強化磁器は低学年の児童にとって重く感じられること、合成樹脂と比較して破損率が高いことなどから、児童生徒の給食を食べる時間や配膳時間への影響のほか、調理員の作業負担も課題となっているとの声も寄せられた。
こうした意見を踏まえ、食器の中でも負担度が高い丼に合成樹脂食器を試行的に導入することを求める答申案をまとめた。
答申案は早ければ10月以降にも学校給食運営委員会で審議。承認されれば来年度内には試行する校数などを検討する。流動的要素を残すが、2年度内から3年度に試行する見通し。
(市町村 2019-08-23付)
その他の記事( 市町村)
2年度の市立高校入学願書―札幌市教委 性別記入欄を削除へ 性の在り方 理解促進
札幌市教委は、26日の教育委員会会議で令和2年度の市立高校入学願書の性別記入欄を削除することを決めた。多様な性の在り方への理解の促進と支援のため、市立高校の学則を一部改正するもの。市立札幌...(2019-08-28) 全て読む
札幌市教委 本年度再任用教職員 新たに162人 計625人に 平成27年度の1・3倍
札幌市教委が本年度再任用した教職員の任用状況がまとまった。新たに162人が再任用となり、合計人数は625人。再任用教職員は年々増加しており、平成27年度の490人から約1・3倍となった。 ...(2019-08-27) 全て読む
元気で情操豊かな子を 教育大綱(元~5年度)策定―江別市
江別市は、令和元年度から5年度の5ヵ年を実施期間とする教育大綱を策定した。基本指針に「確かな学力を育成する教育の推進」「地域とともにある学校づくりの推進」など10項目を掲示。元気で情操豊か...(2019-08-26) 全て読む
札幌市子ども未来プラン次期計画骨子案 放課後の遊び場提供など 9月以降、会議開き審議
札幌市子ども未来局は、「新・さっぽろ子ども未来プラン」の次期計画(2~6年度)骨子案をまとめた。子育て支援の充実に向け、4つの基本目標を設定し基本施策を示した。新規に「放課後の子どもの遊び...(2019-08-26) 全て読む
北広島市教委が部活動の在り方に関する方針策定 10月めどに取組開始 特例は活動時間上限のみ
北広島市教委は、「部活動の在り方に関する方針」を策定し、10月をめどに方針にのっとった取組を開始する。国・道の方針に基づき、週当たり2日以上を休養日に設定したほか、活動時間を平日2時間程度...(2019-08-23) 全て読む
小学校の働き方改革で広尾町教委 指導要録を一元的に管理 新たな支援ファイル作成
【帯広発】広尾町教委は、小学校の学校における働き方改革推進のため、小学校指導要録の作成と管理を支援するファイルを作成した。「特別の教科 道徳」の教科化に伴うもので、表計算ソフトの機能を活用...(2019-08-23) 全て読む
本年度夏季休校日の設定―札幌市教委 市立全312校が3日間 次年度以降も取組継続
札幌市教委は、夏季休校日の本年度取組状況をまとめた。全市立学校312校が市教委設定の13~15日の3日間とも夏季休校日とした。市教委では教職員が計画的に休暇などを取得し、心身の健康維持およ...(2019-08-22) 全て読む
過疎地域自立活性化優良事例表彰 夕張市が会長賞受賞 高校生と創る地域交通
【岩見沢発】夕張市は、総務省と全国過疎地域自立促進連盟の令和元年度過疎地域自立活性化優良事例表彰を受賞した。「地域高校生と共に創る地域交通の未来」をキャッチフレーズに、部活便スクールバスの...(2019-08-22) 全て読む
ワク!WORK!学校祭の出展企業―札幌市 周辺11市町村にも拡大 40社参加し9月25日から
札幌市は、地元企業による体験型の展示イベントなどを行う「ワク!WORK!学校祭」について、これまで市内企業の出展としていたが、本年度は周辺11市町村の企業にも拡大した。イベントを通して、様...(2019-08-21) 全て読む
学校教育や学術研究などに活用―釧路市立博物館 石炭桟橋3次元データに 測量業者提供の機器で計測
【釧路発】釧路市立博物館は5日から2日間、国内で唯一現存する貯炭場の鉄道桟橋をドローンなどを使って3D計測した。桟橋は、貨物専用の釧路臨港鉄道の終着点にあるもので、釧路港にある貯炭場に石炭...(2019-08-20) 全て読む