元年度全国体力・運動能力調査―小樽市教委　小学女子　全国並みに　体力合計点過去最高更新

（市町村 2020-03-05付）

小樽市の令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果（クリックすると拡大表示されます）

　【小樽発】小樽市教委は、令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査における市内児童生徒の結果をまとめた。体力合計点は、小学校女子が過去最高値を更新し、ほぼ全国平均並みとなった。種目別にみると、小学校男女共に「握力」「長座体前屈」「反復横とび」の３種目、中学校男子が「握力」でそれぞれ全国平均を上回った。

　昨年４～７月、小学校１８校の５年生７２１人、中学校１２校の２年生７３５人を対象に実施。実技８種目（中学校は持久走または２０㍍シャトルランのいずれかを選択）と質問紙調査の結果を集計した。

　実技の調査結果をみると、体力合計点は小学校女子が５５・４１点と過去最高値を記録。全国平均との差をわずか０・１８ポイントとした。小学校男子、中学校男女については、ほぼ全道平均並みとなっている。

　小学校は、男女共に「握力」「長座体前屈」「反復横とび」の３種目で全国平均を上回った。中でも、「長座体前屈」は平成３０年度から３ポイントを超える伸びをみせており、全道・全国に５ポイント以上の差をつけた。

　中学校は、男子で「握力」が全国平均、「反復横とび」「２０㍍シャトルラン」「５０㍍走」が全道平均を超え、体力合計点は４０・２７点となり、全国との差が前年度よりも０・２１ポイント縮まった。女子は「長座体前屈」「反復横とび」「２０㍍シャトルラン」で全道平均を上回ったほか、「５０㍍走」において全道との差が解消した。

　児童生徒質問用紙調査では、小・中学校ともに「運動が好き」「運動は大切である」と回答した児童生徒の割合が多い結果に。運動時間について、平日の合計は、小学校が全国よりも長かったものの、土日および中学校の平日・土日における運動時間は短かった。

　「授業のはじめに目標が示されている」「授業の最後に学んだ内容を振り返る活動を行っている」と答えた児童生徒の割合は全国と比べ高い傾向にあり、小・中学校ともに３０年度から改善がみられた。市教委では、体力向上検討委員会による授業改善の取組が浸透したことなどが要因と分析している。

　市教委は、調査結果を踏まえた今後の取組方針を提示。体力向上検討委員会で引き続き、指導上の課題と改善点を各校に示すとともに、実践資料『子どもたちの体力向上のために』を各校に配布し、授業実践のさらなる充実を目指す。

　また、朝食摂取率の低さやテレビ等の視聴時間の長さなど生活習慣面の課題に対応すべく、体力向上検討委員会に健康部会を設置。食生活、生活習慣の改善に向けた資料を作成し、家庭への啓発を図ることとしている。

(市町村 2020-03-05付)