蘭越町２年度教育行政執行方針　ＣＳ準備委を立ち上げ　蘭越高　検討委員会設置

（市町村 2020-03-26付）

蘭越町教委・首藤一幸教育長

　【小樽発】蘭越町教委の首藤一幸教育長は、令和２年度教育行政執行方針で、３年度のコミュニティ・スクール導入を目指し設立準備委員会を立ち上げる考えを表明。蘭越高校については、道立高校としての存続が困難になった場合に備え、今後の在り方に関する協議を行う検討委員会を設置するとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼開かれた学校づくりの推進

　社会に開かれた教育課程を推進するため、家庭や地域社会と連携を図りながら、専門的な知識、技能を有する地域の人材や教育資源を有効に活用し、魅力ある学校づくりに努めていく。コミュニティ・スクールについては、設立準備委員会を立ち上げ、３年度からの導入について検討していく。

　教員の働き方改革を進めるため、平成３０年６月に策定した町アクションプランに基づき、学校閉庁日や定時退勤日を継続するとともに、出退勤の把握や時間外勤務の縮減等に取り組み、教員の適切な勤務時間の管理に努めていく。部活動指導員の増員配置を進め、中学校部活動の指導体制の充実を図っていく。

▼確かな学力を育む教育の推進

　国際社会に対応できる人材の育成を図るため、外国語指導助手２人を継続して配置し、幼保小中高が連携した外国語教育連携推進会議の活動の充実に努めるとともに、小・中学生が受講する英語検定受講料を助成し、英語力の向上を推進していく。

　情報活用能力を育成するためのプログラミング教育などに適切に対応し、着実に教育活動が進められるよう必要な教材等の確保に努めるとともに、授業改善や校内研修等に取り組む活動を支援していく。中学校においては、３年度からの学習指導要領実施に備え教育課程の編成や各教科の指導計画づくりなどの準備を支援する。

　支援が必要な子どもの早い段階での指導と、悩みを抱えている保護者への柔軟できめ細かな相談支援体制の整備が必要と考えており、新たに教育相談支援員を配置して特別支援教育の充実を図っていく。

　学力や体力の向上、学習指導要領の改訂、働き方改革、情報適応能力の育成など多様な学校教育の課題に適切に対応し、町内小・中学校の学習指導の充実と教職員の指導力や学校経営の向上を図るため、継続して学校教育アドバイザーを配置する。

　小学校の全学年を対象に実施した教育心理診断テストを中学生にも拡大し、児童生徒の特性を把握して、一人ひとりの指導に生かしていく。

▼教育活動を支える環境整備の充実

　蘭越高校存続のため、１０人以上の入学者確保に全力で取り組んでいくが、道立高校としての存続が困難になった場合に備え、蘭越高校の今後の在り方について協議する検討委員会を設置する。

　経済的理由によって大学等への進学が困難な学生に対し、給付型奨学金を新たに創設し、現行の貸与型奨学金と併せて奨学金の充実を図る。

【生涯学習】

▼家庭教育力向上への支援

　家庭において子どもが基本的な生活習慣を身に付け、心身の調和のとれた発達が図られるよう、家庭の教育力を高めるために役立つ情報を積極的に提供するとともに、ＰＴＡ連合会や青少年健全育成推進委員会との連携を図り、研究集会の開催など学習機会の充実や地域子ども会活動への支援に努めていく。

▼潤いのある地域づくりを目指す社会教育の推進

　授業等における学習補助や教員の業務補助、登下校の見守りなど地域の人材を活用した学校支援活動の充実を図るため、地域住民等の参画による学校支援地域本部事業を引き続き実施する。

(市町村 2020-03-26付)