東川町研究開発学校　３年次報告書　⑥

（市町村 2020-03-25付）

◇研究開発実施上の問題点・今後の研究開発の方向

　自分の生まれ育った地域への愛着をもち、異なった価値観、考え方をもつ人たちとかかわりながら生活できる児童生徒を育てたいと願いＧｌｏｂｅを実施してきた。幼・小・中・高とそれぞれ実施し、一定の成果を上げることができたが、課題も山積であった。

　来年度は以下の点について研究を進めていきたい。

▼カリキュラムの見直し

▽Ｇｌｏｂｅ授業にかかわり指導方法、評価方法の充実（視点を絞った取組）

　ローカル要素、グローバル要素、コミュニケーション要素を本年度以上にバランスよく組み入れる必要がある。多文化共生にたどり着けるように、カリキュラムの評価と改善を行う。

　幼、小、中、高校のつながりを重要視し、各単元の活動の中で、ローカル要素、グローバル要素を意識して取り組んでいく。その際、補助教材、独自教材の開発も視野に入れ、新教科Ｇｌｏｂｅを発展させる。

▽コミュニケーション要素の評価（ＣＡＮ―ＤＯリスト）の充実（カリキュラム表記）

　本年度は、どの学年でどのような英語表現を扱ったかを明確にまとめ、共通理解を図りながら実践を進めてきた。来年度は、カリキュラム見直しにかかわり、コミュニケーション要素にかかわるＣＡＮ―ＤＯリストを単元ごとに記載することで、特に小・中のコミュニケーション要素の系統性を意識して進められるようにしていく。

　さらに、英語力における児童生徒の学力差や様々な国の人々とのかかわりや児童生徒同士におけるやり取りの苦手意識を解消させる支援の工夫が必要である。

▼国際教育の接続について

▽ローカル要素・グローバル要素の系統性の確立（多文化共生の態度を育むための取組）

　雄大な自然景観に恵まれ、豊かな水と肥よくな大地の恵みとともに生活できる東川に住んでいる児童生徒にとって、恵まれた環境が当たり前のこととなっている。また、本町は様々な国の人々が住む割合が高く、日本各地からの移住者も少なくない地域でもあり、いろいろな人々が平和に暮らしている。そういった地域の中で生活している児童生徒だからこそ、ローカル要素・グローバル要素にかかわり系統性をさらに意識して実践する必要がある。

　来年度は、特に多文化共生の態度を育むグローバル要素にかかわる系統性を確立させる。

▽教科等横断的指導の充実（Ｇｌｏｂｅ別葉の修正・改善、他教科での授業）

　Ｇｌｏｂｅは、他教科・他領域とのかかわる内容が多い。したがって、教科等横断的な指導を充実させる必要がある。

　本年度は、Ｇｌｏｂｅの授業において他教科との関連を図りながら実践することができてきた。したがって、来年度は自己の確立および多文化共生の態度の育成のため、教科の専門性を生かして他教科・他領域の学習においてローカル要素・グローバル要素を一層意識して進めていく。

　そのために、Ｇｌｏｂｅ別葉を修正し、教科等横断的な指導を充実させる。

　その際、幼、小、中、高校の研究開発についての共通理解と連携・協働のさらなる充実を図る。

（連載終わり）

(市町村 2020-03-25付)