1定札幌市議会予算特別委(令和2年3月25日)(市町村 2020-03-27付)
◆日本語指導を充実 安心できる環境を 外国人児童生徒の支援
外国人児童生徒への支援について質疑が行われた。
市教委では、外国人児童生徒への支援に向けて必要に応じて日本語ボランティアが個別指導を行うほか、本年度は児童生徒受け入れ時の初期対応に関する手引きや指導資料を作成した。
相沢克明学校教育部長は「日本語指導を専門的に担当する教員が巡回する体制を整備し、日本語指導体制を充実させたい」と述べるなど、外国人児童生徒が安心して学び育つ環境を整える方針を示した。
小須田ともひろ委員(自民党)の質問に答えた。
◆他都市事例参考にICTを活用へ 入院生徒の教育保障
高校段階における入院生徒に対する教育保障体制について質疑が行われた。
これまで市立高校などでは、生徒ががんなどで長期入院となった場合に、進級や卒業に必要な単位の緩和のほか、教員が入院先を訪れての学習サポートなど個別に支援してきた。
相沢克明学校教育部長は前年度から市立高校において遠隔授業の実証実験を実施していることにふれ、今後は他都市の事例などを参考にICTを活用した教育保障体制の整備に取り組む方針を示した。
佐々木みつこ委員(自民党)の質問に答えた。
◆幼児教育支援員を15人程度に拡充 市立幼稚園の在り方
幼児教育支援員の増員について質疑が行われた。
市教委では、今後の市立幼稚園の在り方について検討する会を昨年5月に設置。4回会議を開き、方針案をまとめた。
方針案では、幼児教育支援員の増員など、体制強化に向けた方策を盛り込んでいる。
長谷川正人児童生徒担当部長は、これまでの幼児教育支援員の配置による効果などにふれ、現在の10人配置から今後は15人程度に拡充する方針を示した。
ふじわら広昭委員(民主市民連合)の質問に答えた。
◆実験実習室拡充や収容定員増など 青少年科学館の今後
青少年科学館の今後の整備の方向性について質疑が行われた。
同館は、活用の基本構想に基づき、2年度から整備計画を検討。4年度の着工を目指している。
小・中学校の理科授業の支援で活用している同館の実験実習室と準備室について、鈴木和弥生涯学習部長は、収容定員のほか、実験器具や備品の保管庫などが不足していることを説明。今後の整備について、収容定員を増やすほか、多様な実験に対応できるよう、実験実習室と準備室を拡張するなど、より活用しやすくなるよう整備を進める方針を示した。
ふじわら広昭委員(民主市民連合)の質問に答えた。
◆コーディネーター増員で事業拡大へ サタデースクール
サッポロサタデースクール事業について質疑が行われた。
市教委では、地域の多様な経験や技能をもつ人材・企業等の豊かな社会資源を活用したプログラムを、土曜日などに学校施設等を活用して取り組む同事業を実施。事業を実施するコーディネーターの人材確保や育成、教職員の負担軽減に向けて統括コーディネーターを派遣している。
事業実施に当たってのさらなるコーディネーターの人材確保や教職員の負担軽減に向け、鈴木和弥生涯学習部長は「統括コーディネーターを増員し、円滑な実施に向けて取り組む」と述べた。
また、事業を全市的に拡大するため、中学校区内で少なくとも1校が実施できるよう、地域への認知力向上に向けた方策に取り組む方針を示した。
石川さわ子委員(市民ネットワーク北海道)の質問に答えた。
◆指導主事訪問等で状況踏まえ支援 臨時休業中の学習
新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う市立学校一斉休業期間中の学習支援について質疑が行われた。
市は新型コロナウイルス感染症拡大防止措置として、国や道の方針を踏まえ、2月28日から春休み期間まで、市立学校の一斉休業期間を設けた。
学習面での影響を踏まえ、市教委は休業期間中の学習支援として、分散登校期間中、家庭学習の指導時間を設けたほか、各校へ学校ホームページでの学習支援資料の活用方法を示すことを求めるなど、必要な支援を促してきた。
臨時休業に伴い、十分に行えなかった学習の今後の対応について相沢克明学校教育部長は「学年によって、最終単元の一部や1年間のまとめの学習などが指導できていないことを把握している。計画した内容が確実に実施でき、子どもが学習上の不利益を被らないよう、指導主事の学校訪問の際などに個々の状況を踏まえて支援していく」と述べた。
小竹ともこ委員(自民党)の質問に答えた。
◆防犯教室開催や映像教材作成など SNS犯罪の防止
SNS等のネット利用による子どもの犯罪被害について質疑が行われた。
近年、SNS等のネット利用によって犯罪などに巻き込まれる子どもが増加している。市ではネットトラブルから子どもたちを守るため、インターネットパトロールを実施し、犯罪防止に努めているほか、市教委は情報モラルや情報セキュリティの指導について道徳の授業内で取り組むなど、子どもたちへの啓発を図ってきた。
今後の取組として長谷川正人児童生徒担当部長は「警察と連携した校内放送による防犯教室の開催や専門業者と連携した映像教材の作成など子どもの犯罪被害の未然防止に取り組んでいきたい」と述べた。
森山由美子委員(公明党)の質問に答えた。
◆扇風機導入は5割 引き続き状況把握 学校の暑さ対策
学校における暑さ対策について質疑が行われた。
近年、温暖化が急速に進み、子どもたちや教職員の体調不良が危惧されている。
市教委は本年度、市立小・中学校への暑さ対策実施調査を実施。結果、約5割の学校が教室に扇風機を導入していることが明らかとなった。
永本宏学校施設担当部長は調査結果を踏まえた今後の対応として、「普通教室への扇風機の導入について検討を進めるほか、引き続き学校現場の状況把握に努めていく」とした。
森山由美子委員(公明党)の質問に答えた。
(市町村 2020-03-27付)
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