鹿部町２年度教育行政執行方針　１人１台の端末整備　中学で１日防災学校

（市町村 2020-04-08付）

鹿部町教委・佐々木昌子教育長

　【函館発】鹿部町教委の佐々木昌子教育長は令和２年度教育行政執行方針において、ＩＣＴ教育の環境整備を進めていく方針を示した。児童生徒１人１台のコンピューター端末を計画的に整備する。中学校での１日防災学校や教職員を対象にしたストレスチェックなどを新たに実施する。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育の推進】

▼外国語教育の充実

　小学校においては、３・４年生で外国語活動が新設され、５・６年生で外国語科として教科となることから、ＡＬＴの効果的な活用や中学校英語教諭の乗り入れ授業を実施する。

▼ＩＣＴ教育環境の整備

　情報活用能力が言語能力や問題発見・解決能力等と同様に、学習の基盤となる資質・能力と位置付け、２年度に高速の通信ネットワーク環境を構築し、児童生徒に対する１人１台のコンピューター端末を計画的に整備して、これらを適切に活用した学習活動の充実を図る。

▼特別支援教育

　学校、教育委員会、町部局、外部機関が連携し、特別支援教育支援員を配置して特別な支援を要する児童生徒一人ひとりの特性に応じた教育を行っており、今後も各学校・関係機関と連携を密にし、さらにきめ細かい支援の充実を図る。

▼防災教育

　授業を通して児童生徒の防災に対する意識の高揚を図ることを目的として、１日防災学校を小学校は元年度に引き続き実施し、中学校は２年度において新規で実施する。

▼教材費の無償化

　幼稚園、小・中学校における教材費の無償化については、引き続き実施し、中学校における英語技能検定の助成についても、生徒の英語における学習意欲の向上がみられることから、引き続き実施し、保護者負担の軽減を図る。

▼教職員の働き方改革・資質向上等

　学校における教職員の働き方改革については、業務の質を高めるとともに、日々の生活等を豊かにすることで、自らの専門性や人間性を高め、子どもたちに対して効果的な教育活動を行ってもらうため、学校における働き方改革アクション・プランの取組を教育委員会、校長会、教頭会が協議して学校閉庁日の設定、部活動における休養日を設定しているが、さらにスクール・サポート・スタッフの配置を道に要望するなど教職員の勤務時間削減に向けた取組を推進する。

　２年度から教職員自身のストレスへの気付きおよびその対処への支援ならびに職場環境の改善を通じて、メンタルヘルス不調となることを未然に防止する一次予防を目的として、教職員に対して心理的な負担の程度を把握するため、ストレスチェックを実施する。

　教職員の資質向上については、教育の成果は教職員の確かな専門性と豊かな識見をもって、それぞれの教育現場で実践し成果となって表れることから、授業の研究や校内・校外での各種研修会への派遣や積極的な参加を促すとともに、小・中学校における教職員のＩＣＴ活用指導力の向上、さらに２年度から小学校においてプログラミング教育が必修化されることから、教職員の研修機会の充実を図るとともに教育委員会独自の研修会を開催する。

　町教育研究所では現在、「“社会に開かれた教育課程”の実現を目指した幼小中の連携」を重点目標として、幼小中の連携・一貫教育を見据えた活動の推進や学力向上の充実を図る研究の推進等について調査・研究するとともに、実効性の高い取組を推進している。教育委員会としても、町教育研究所の取組等について検証・検討を重ね、現在実施している幼小、小中といった学校間の円滑な接続や教科等の横断的な学習を重視し、より深い連携を継続しながら、本町にふさわしい学校の形や在り方についてしっかりと取り組んでいく。

(市町村 2020-04-08付)