大空町内新設高の校名決定　北海道大空高等学校に　初年度募集４０人　ＡＩ活用

（市町村 2020-04-15付）

　【網走発】大空町教委は、令和３年度に開校する新しい高校の校名を「北海道大空高等学校」に決定した。「文理探究」「スマートアグリ探究」の２系列による総合学科とし、初年度は１学級４０人を募集する。また、ＡＩ教材の活用、生徒の全国募集などを行い、魅力ある高校づくりを推進する方針だ。

　大空町は、道立の女満別高校と町立の東藻琴高校を発展的に統合し、町立全日制総合学科の新しい高校を３年度に開校する。道立と市町村立の高校を統合し、市町村立の高校として開校するのは道内初。

　これまで、町民主体の高校魅力化プロジェクト検討委員会、教員主体の新しい高校づくり推進委員会を中心に、教育内容などに関する検討を行ってきた。

　校名については、１月２８日から２月２７日の間、町民などを対象に募集。応募件数８４件、校名案数６７点の中から、選定委員による投票などを経て北海道大空高等学校に決定した。

　大空高では、「地域に開かれた高校づくり・地域と町が一緒に創る高校」「高校魅力化」をコンセプトに、学校づくりと地域づくりの融合によって、未来を創る人を育てる高校を目指す。

　高校魅力化については、①選択履修を旨とする総合学科②ＡＩ時代の学び・個別最適化された環境づくり③全国募集の実施④公設塾―の４点を推進。

　①では、文理探究とスマートアグリ探究の２つの系列を展開し、自分の将来を考え、深化させる力、自分で判断し、選択する力を育む。

　②では、１年生「産業社会と人間」、２年生「総合的な探究」、３年生「探究サポート」の３年間計７単位の探究的な学習を通して、問題発見・課題解決能力を身に付けさせる。

　また、２年生の「数学Ⅱ」「英語コミュニケーションⅡ」などでＡＩ教材の活用を検討。自分に合った学び方を自ら選ぶ個別最適化された環境づくりを推進する。

　③では、地域・教育魅力化プラットフォームが行っている「地域みらい留学」に参画し、町内や道内のみならず、全国からも生徒を募集。多様な価値観・広い視野の育成につなげる。

　④では、土台づくり、自分づくり、つながりづくりの「３つの身づくり」を基本方針に、個別学習やゼミでの探究活動などを通して、生徒の夢の実現を支援する。

　今後、同校の設置に関する条例を９月の町議会で提案するとともに、１１月には設置の認可申請を道教委に提出する予定。

(市町村 2020-04-15付)