厚岸町２年度教育行政執行方針　ふるさとの魅力発信　町内出身アスリート活用

（市町村 2020-04-16付）

厚岸町・酒井裕之教育長

　【釧路発】厚岸町教委の酒井裕之教育長は令和２年度教育行政執行方針で、学校教育の重点として、確かな学力の育成、豊かな心の育成など７点を挙げた。具体的な施策としては、ふるさとの魅力を発信する活動の推進や、町内出身アスリートの活用などを盛り込んでいる。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼確かな学力の育成

　社会に開かれた教育課程を推進するため、学校が地域社会と連携した教育を進める。児童生徒自らが学習の主体者となり、他者と協調しながら学びを深めていく授業を進める。

　家庭学習の習慣化と自律化に向けた取組を進める。学習内容の習得や理解に配慮を要する児童生徒への手立てについて、指導方法の工夫改善に努める。

▼豊かな心の育成

　特別の教科「道徳」について、考えの振り返りを容易にする記録化や、それぞれの考えを共有する場面を効果的に取り入れた授業を行う。地域のひと・もの・ことを生かした学習活動を展開する。

　いじめ問題への対応では、個と仲間・家族・地域のかかわりにおいて、自己肯定感を高めるとともに、他者への共感を育む場を設定する。

　読書活動の推進、学校司書の活用を通し、読書量の増加、質の向上を図る。家庭に対し、生活リズムの確立について情報提供し、具体化を支援する。

▼健康な体の育成

　生活習慣と健康・体力に関する啓発を進める。情報端末機器に関する家庭のルールづくりを促進する。学校給食費の無償化を継続する。

　運動・スポーツ習慣の啓発を継続する。町内出身アスリートの経験やメンタルコントロールなどを伝える機会を設定する。

▼ふるさと・キャリア教育の推進

　発達段階に即したキャリア教育やふるさと厚岸を再発見する活動を学習の中で展開する。ふるさとの魅力を発信する活動を進める。

▼特別支援教育の充実

　学習や生活指導上において配慮を要する児童生徒に対する個別の指導・支援計画の作成・共有化を進める。免許所有者の増員を促すとともに、指導力向上研修を推進する。学級支援員の適性配置に努める。

▼今日的教育課題への対応

　防災教育について、各校の危機対策マニュアルの見直しを進めるとともに、授業として町総合防災訓練に参加する。

　環境教育、福祉に関する教育、プログラミング教育、ＩＣＴを活用した教育を授業に位置付け実施する。

　不登校対策および家庭との協働を継続推進し、不登校に至らない予防的方策を進めるとともに、関係者間の情報共有を進める。

　保育所、幼稚園、小学校、中学校、高校における人的交流促進や情報共有を行い、連続的な学びの場となる環境を整える。

　２年目となるコミュニティ・スクール活動を支援し、地域の産業団体などと連携した活動を展開する。教育の質の向上につながる学校の働き方改革を進める。

▼教育環境の充実

　校務支援システムの活用を進める。教育用ＩＣＴ環境の整備を行う。学校における無線ＬＡＮなどの環境を整備するとともに、学習用可動式コンピューターを児童生徒１人に１台導入する。

　中学校の学習机の天板を地域材であるトドマツ材に交換。小・中学校の長寿命化計画を策定する。

　厚岸翔洋高校通学バス定期券購入費助成を継続実施する。小・中・高の児童生徒間、教職員間の交流・連携を深め、厚岸翔洋高の教育活動を支援する。

【社会教育】

　生涯学習事業の充実、芸術・文化の振興、海事記念館事業の充実、情報館事業の充実、施設の整備と利用促進を重点に各種施策を進める。

　スポーツに親しめる機会の拡充、スポーツ活動への支援、関係機関・団体との連携、スポーツ施設の整備と利用促進を重点として各種施策を進める。

(市町村 2020-04-16付)