札幌手稲高　アプリで遠隔授業　生徒の学習意欲を保持　７～８割参加　休業中の様子を把握

（コロナウイルス関連 2020-04-24付）

双方向によるコミュニケーションが可能

　札幌手稲高校（渡邉祐司校長）は、ビデオ会議アプリ・Ｚｏｏｍを利用した遠隔授業に取り組んでいる。国語、数学、英語の３教科を１コマ４０分で、３年生が週３回、２年生は週２回実施。自由参加ながら、７～８割の生徒が参加している。平石聡副校長は「生徒の顔を見ることができるので、互いに様子が分かり安心な部分がある」と述べ、学校再開後を視野に学習意欲を保つよう期待する。

　道教委は、新型コロナウイルス感染症が拡大している状況を踏まえ、５月６日まで全道立高校を一斉に臨時休業とした。同校は教員の提案を受けて家庭学習の補助としてビデオ会議アプリ・Ｚｏｏｍを用いた遠隔授業を３月から数学で試行。４月２０日から国語、英語を加えて実施している。

　実施に当たり、４月に全校生徒のＷｉ―Ｆｉ環境を調査。全校生徒の９割以上にネット環境が整っていることを確認した。必要な機材の確保に当たっては、同校後援会などからの援助を受けた。

　遠隔授業は、①授業者②出欠確認者③サブモニター確認者④補助者―の４人で実施。対象は２～３年生。１コマ４０分とし、１日３コマ行う時間割を組んでいる。２年生は、２１～３０日の毎週火曜日と木曜日、３年生は、２０日～５月４日の毎週月曜日、水曜日、金曜日に実施する。

　１コマの流れは、最初の５分で生徒の出席を確認。その後、３０分程度授業を行い、残りの５分で質問を受け付ける。

　出席確認では同時に健康確認を実施。セキュリティ対策のため、出席確認時は生徒自身のカメラをオンにし、出席番号と名前を入力する。遠隔授業の参加は成績に影響せず、自由参加としているが、７～８割の生徒が参加している。

　同校の平石副校長は「生徒の顔を見ることができるので、互いに様子が分かり安心な部分がある。生徒も学校再開に向けて意欲が高まる効果があるのではないか」と期待する。

(コロナウイルス関連 2020-04-24付)