【解説】分散登校　小１など優先に

（コロナウイルス関連 2020-05-08付）

　新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の延長に伴い、学校の臨時休業の期間が３１日まで延長となった。文部科学省は学校再開に向け、感染リスクを低減させながら教育活動を行うための工夫を示しており、分散登校を行う際には小学１年生と６年生、中学３年生、高校３年生を優先するなどの配慮を求めている。

　文科省が１日付で発出した「新型コロナウイルス感染症対策としての学校の臨時休業にかかる学校運営上の工夫について」では、学校の臨時休業を続けざるを得ない地域において「ＩＣＴを最大限活用して感染症対策を徹底し、段階的に学校教育活動を再開することが重要」と指摘。

　分散登校を行う際、進路指導の配慮が必要な小学６年生と中学３年生、進学・就職を控えた高校３年生、教員による対面での学習支援が特に必要な小学１年生が優先的に学習活動を開始できるよう配慮を求めている。

　身体的距離を確保するため、学級を複数のグループに分けるなど、咳エチケットを行った上で、概ね１～２㍍児童生徒の間隔を確保するよう要請。

　教科等の指導においては、児童生徒が密集して長時間活動するグループ学習など、感染の可能性が高い学習活動を行わないこととしている。

　感染拡大が継続する地域では、指導順序の変更、教員による適切な事前・事後指導と家庭学習の組み合わせによる指導計画の立案など、各教科等の指導計画の見直しを検討する。

　このほか、参考資料として、登校日と家庭学習の工夫例を記載。

　「学級を２つのグループ、時間帯で分けた場合」「学級・学年ごとに登校する曜日を分けた場合」の例を示し、活用を呼びかけている。

(コロナウイルス関連 2020-05-08付)