特セン　基本セミナー中止受け　オンデマンド研修配信　校内研など幅広い活用を

（コロナウイルス関連 2020-05-08付）

　道立特別支援教育センターは、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い中止とした本年度特別支援教育基本セミナーについて、ホームページ上でオンデマンド研修として公開している。予定していた２講座について、講義資料と新録した各５０分程度の動画を配信。誰でも視聴することが可能で、センターは校内研修等での幅広い活用を期待している。

　本年度の特別支援教育基本セミナーは、あす９日から２３日の期間、特別支援教育担当経験年数３年未満の教職員や市町村教委職員を対象に各管内で開催を予定していた。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止となったことを受けて、オンデマンド研修として一部を配信することとした。

　２つの講義について、講義資料と新録した各５０分程度の動画をホームページ上に公開。オンデマンド研修の閲覧方法に記載されたＩＤとパスワードを入力することで、誰でも視聴することができる。

　講義１「特別支援教育の基本」では、特別支援教育の対象となる児童生徒が毎年増加していることを踏まえ、特別支援教育の理念や歴史、学習指導要領改訂のポイント、特別の教育課程の基本的な考え方などについて説明。学習指導要領の内容を理解し、子どもたちへの指導の充実に努めることや、教育課程の基本を理解し、目標を達成するための内容や方法を教育課程に位置付けることの大切さを説いている。

　講義２「発達障がいのある幼児児童生徒の理解と合理的配慮の在り方について」では、発達障がいのある幼児児童生徒の特性や特別な教育的支援を必要とする児童生徒の例などを挙げた上で、担任・教科担任として身に付けたい力を提示。合理的配慮の提供事例や実践例などの紹介を交えながら、的確な実態把握に基づいた合理的配慮の提供を呼びかけている。

　オンデマンド研修の配信に当たり、センターは「校内の研修などで本動画を広く活用し、特別支援教育の基礎・基本等について理解を深めてほしい」と期待。今後、ほかの研修講座の中止が決定した場合についても、オンデマンドによる研修の提供を検討している。

(コロナウイルス関連 2020-05-08付)