全校生徒参加　人生は自分で選択　今後のキャリア考察　奥尻高がオンライン講演会

（コロナウイルス関連 2020-06-05付）

　【函館発】奥尻高校（清水信彦校長）は５月中旬、全校生徒８１人を対象にビデオ会議アプリを使用した講演会を開催した。全国の若者にキャリア教育のプログラムを提供するハッシャダイソーシャルの勝山恵一代表理事が講師を務め「Ｃｈｏｏｓｅ　Ｙｏｕｒ　Ｌｉｆｅ―自分の人生を自分で選択しよう」と題し、今後のキャリアに対する考え方などについてアドバイスした。

　奥尻高は、生徒の過半数が島外から入学してきた島留学生。平成２８年度の町立移管後から、離島のハンデをゼロにするを目的とした「まなびじま奥尻プロジェクト」を立ち上げ、遠隔からの学習指導などに取り組んでおり、オンラインによる学習環境が整備されている。

　新型コロナウイルス感染症による臨時休業後、同校のまなびじま奥尻プロジェクト推進委員会（Ｏｋｕｓｈｉｒｉｅｔｙ委員会）がビデオ会議アプリＺｏｏｍを活用し、２・３年生の授業や課題の進ちょく状況の確認、支援、健康観察状況の確認、個人面談などを実施してきた。

　その上で、１年生も５月中旬からＺｏｏｍを活用できる環境が整うことから、生徒が自宅にいながらオンライン学習によって全校生徒が参加できる教育活動を検討。

　生徒が自分自身と社会について知ることで、将来への選択肢を広げ、自分らしい人生を選択し、これからの学校生活を主体的に学び行動できることを目的に講演会を開くこととした。

　勝山代表理事は、法人を立ち上げた経緯などを説明しながら「日本の若者たちが未来にワクワクして、誰もが自分の人生を自分で選択できる社会をつくっていきたい」との考えを示した。「憧れや夢はパワーになる。小さな出会いで人生は大きく変わる」と語りかけ、生徒の成長や卒業後のキャリアの考え方について助言した。

　３年生の川田蓮さんは「何事にも恐れず挑戦していける気持ちになった」と感想を話した。

　講演後にはアンケートを実施。講演を聞く前と聞いたあとで、生徒の進路実現や自己実現に対しての見方・考え方がどのように変化したかを分析し、学校再開後の教育活動に活用していく。

(コロナウイルス関連 2020-06-05付)