札幌市教委　学校教育プラン改訂　部活動の大会　コンクール中止で　子どもの心のケアを

（コロナウイルス関連 2020-06-08付）

　札幌市教委は３日、「子どもの“心と体”と“学び”を守る学校教育プランの改訂について」を全市立学校長あてに通知した。文部科学省が新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルを示したことを踏まえ、当初作成したプランを改訂。部活動の大会やコンクールなどの中止によって活動の機会を失った子どもに対し、心のケアに取り組むことなどを示している。

　市教委は３月末、新型コロナウイルス感染症の流行が継続していることから、新学期において新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた教育活動の実施方法について、教育活動のガイドラインのほか、「子どもの“心と体”と“学び”を守る学校教育プラン」を作成。教職員用と保護者用の２点用意した。

　文科省は５月末、「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル～“学校の新しい生活様式”」を作成。マニュアルの内容を踏まえ、同プランを改訂した。

　教職員用では、学校の教育活動上の対応について、６月から７月にかけての時期的な配慮として、各教科の指導は可能な限り感染症対策を行った上で、リスクの低い活動から徐々に実施していくことを記載。

　また、熱中症などの健康被害を防止するため、窓を全開にした喚気、水筒の持参、服装への配慮、児童生徒などの間に十分な距離を保った上で、マスクを外させることなどを記した。

　１４日までは部活動の実施を控えるとした上で、休業期間によって長時間活動できなかったことから、短時間で効果的な活動とするほか、当面の間交流試合は控え、自校での活動とすることなどを示している。

　大会やコンクールなどの中止によって活動の機会を失った子どももいることが予想されることから、子どもの思いを受け止め、心のケアに取り組むことも推奨している。

　保護者用は学校の取組として、①感染症対策の徹底②心と体のケアの徹底③学びのケアの徹底―を提示しており、今回の改訂では、③にＩＣＴの一層の活用を盛り込んでいる。

　市教委は保護者用のプランについて、各学校のホームページで紹介するなど保護者への周知を呼びかけている。

(コロナウイルス関連 2020-06-08付)